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玖拾壱 ページ16

「あん?お前...」



猪の少年はAに近付き、急にビッとAを指差した。



「お前強そうな気配がするぜ!俺と勝負しろ!」


「こら伊之助!まだ怪我が治ってないだろ!」



竈門が伊之助と呼ばれた少年に説教している隣で、Aはじっと少年を見つめた。

そして、徐に少年の被り物に手を伸ばすと、それを上に持ち上げた。


被り物の下から出て来たのは、その好戦的な性格とは合致しないほど整った顔。

少女の様な顔付きに、Aは目を見開いた。



『随分可愛らしい顔ね。翡翠色の瞳も綺麗だわ』


「俺の顔なんざどうでもいいんだよ!いいから俺と勝負しろ白黒女!」


『(白黒...?)』



彼はAの透明な瞳と長い黒髪からそう呼んだようだが、本人は理解出来ず、

ただ首を傾げるだけだった。

そんな二人の間に竈門が仲介に入る。



「一旦落ち着くんだ伊之助。えっと、彼がもう一人の友達で俺達と同期の嘴平伊之助だ」


「返せ白黒女!」


『白黒女じゃなくて輝峯Aよ。急に被り物を取ったのは謝るわ。

 けど、貴方もまだ完治してないんでしょう?戦うのはその後ね』



嘴平はAの手から被り物を取り返すと、自分の頭に被せた。

あんなにも整った顔を隠してしまうなんて勿体ない、と思うのはAだけではないだろう。



『もっと話したいところだけど、生憎会う約束をしている人がいてね。

 私はそろそろお暇させてもらうわ』


「そうか。また会えた時に沢山話そうな」


『えぇ...二人とも、これ以上怪我したくなかったら、ちゃんと訓練に参加すること』



竈門の奥にいる二人にそう言い残すと、Aは病室を後にした。

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桜餅(プロフ) - 織葉さん» ありがとうこざいます!作るの遅くなって申し訳ありません... (2020年2月16日 11時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
織葉(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも頑張ってください。応援しています!! (2020年2月15日 22時) (レス) id: f370ea2008 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イリア x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti  
作成日時:2020年2月15日 22時

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