真夜中のパーティ ページ12
人生ってこう、ままならないものだ。
｢なんでどこ見ても私の初恋は叶で決定事項になってんのやだぁ｣
｢あれはお前が100で悪い｣
｢………慰めて｣
｢へぇへぇ甘ったれオヒメサマの仰せのままに〜｣
｢なんで素直に心配してるって言えないのかなこの吸血鬼｣
コンコン。真夜中、ガラスを叩く音で目が覚めた。カーテンを開けてみれば夜闇にも負けない白髪の吸血鬼……心臓止まるよ。窓を開けてやれば我が物顔で私のベッドを占領し、こうしていつまでも入り浸っているのである。
｢私が心配で来たならもう帰っていいよ。てか帰って。明日学校なんだよね｣
｢俺はニートなんだよねぇ｣
｢………はぁ。居眠りしたら葛葉のせいだから｣
｢居眠りなんて夜更かししなくてもするだろ。……？何してんの？｣
｢BGMに葛葉のボイスかけようと思って｣
｢はァ！？ガチで何してんのお前！！？？｣
｢あっ！｣
スマホを奪い取られる。ちっ、器が小さい吸血鬼である。ギル先輩は許してくれるのに。
｢150年以上生きても葛葉はガキのまんまだねぇ｣
｢一回生まれ変わってもその生意気さは変わらないお前に言われたかねぇよ｣
｢葛葉にしかしてませぇん｣
｢あぁ…俺以外に友だちいなかったもんな｣
｢………いたし｣
｢あ？｣
｢小狐いたし！！！｣
｢純粋な動物を友だちって終わってんぞ……｣
｢うぎぃ！｣
口では勝てぬと悟り、遠慮なしにベッドでくつろぐ葛葉に襲いかかる。力では勝てるはず！家主に譲ってお前は床で寝ろ！＿＿＿＿！？
｢んわァ！？｣
｢ほんと今日機嫌悪いなお前。さっさと寝て忘れとけ｣
逆に腕を掴まれてバランスを崩した私はそのまま布団の中に収納される。そして私の顔にかかった横髪をはらった。
｢もちさんにそんなブサイクな顔見せたくねぇだろ？｣
………葛葉はそういった後少し迷うように瞳を泳がせて……また口を開いた。
｢………お前があの獣人ともちさんを別人に見たって見なくたってどうでもいいけど。俺にはやっぱり、どっちも同じに見える｣
｢……そう｣
｢魂がある限り、生き物はそう簡単に変わんねぇよ。叶だってそうだったし。……こういうの柄じゃねぇけど、アレだ……もちさんはお前のこと好きになるよ、タブン｣
下手くそな慰めである。でも、それでこその葛葉だった。涙が出そうになって慌てて布団を被る。葛葉はからかってこなかった。
｢そういえば最近もちさんの機嫌悪いんだけど｣
｢それは私に言われても……｣
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ぴた(プロフ) - ひなさん» 大好きだなんてありがとうございます！😭これからも読んで頂ければ嬉しいです！ (2023年4月23日 16時) (
レス) id: 2515d01abe (このIDを非表示/違反報告)
ぴた(プロフ) - YURIKAさん» コメントありがとうございます！😭この曲は私的に凄く大好きな曲で、絶対書きたいと思って温めてたやつです！笑 (2023年4月23日 15時) (レス) id: 2515d01abe (このIDを非表示/違反報告)
ぴた(プロフ) - みかんみかんさん» ありがとうございます！！最新話は絶対こうしたいと思って執筆したのでそう言って貰えてとても嬉しいです！ (2023年4月23日 15時) (レス) id: 2515d01abe (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 選曲良すぎて飛びました。あり、ありがとうございます...😭😭大好きです..😢😢 (2023年4月23日 6時) (レス) @page49 id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
YURIKA(プロフ) - 初コメ失礼します！ 最新話で出てきた曲名がどんな曲だったかイマイチピンと来なかったので調べて聞いてみたんですが、今までの話や二人の関係にピッタリすぎてぶっ飛びました…神選曲すぎます！！ (2023年4月22日 23時) (レス) @page49 id: 2ef72ec18a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴた
| 作成日時：2023年2月1日 19時
