Ep.25 ページ27
私は絵描き。
その中でもトリックアートが好きだから、空間把握能力が優れてるって周りからは褒められたっけ。
｢A、敵から見えねぇ場所は。｣
｢このまま真っ直ぐ進んで、そこ、左の路地よ！｣
だから、どこからどういう目線で見ればそう見えるのかとか、少し考えただけで分かるのが私の長所。
次元は私を抱えたまま私の言う場所に隠れる。
｢ったく..しつけぇ野郎だ。立てるかA。｣
｢うん..少し楽。ヘリは遠くに居るのね。｣
｢そりゃよかった。お前さんを抱えたままじゃ銃をぶっぱなせねぇもんでな。流れ弾に当たりたきゃねぇだろ？｣
笑いながら次元は私を地面に下ろすと、腰にかけてあったM19を取り出す。
弾があるかどうか、カチャリと金属音を鳴らして確認するだけなのに、その姿はとても格好よかった。
｢...次元。｣
｢なんだ。｣
｢逃げられるかな。｣
｢逃げられるさ。｣
不安で押し潰されそうな胸に手を当てる。
次元がくしゃりと頭を撫でてくれるのと同時に、私は深く深く深呼吸をした。次元の煙草の香りが鼻をくすぐった。
｢...!!｣
次の瞬間、敵の足音がして次元がバッと後ろを振り向いて銃を構え、私は逃げられるようにみがまえた。
...が
次元の足元に、血が何滴も滴り落ちる。
｢う、ぐ...｣
｢次元...？.....ｯ次元!!!!｣
私はそのまま崩れ落ちる次元の元へ駆け寄ろうとするも、ふらついて上手く走れない。
どうして？どうして次元が。次元が早撃ちで負けたって言うの？
違う、そんな。
｢やっと捕まえました。我らがプリンセス。｣
私がよろけて転けそうになった所を、誰かが後ろから片手で支える。
｢だ、れ.....｣
プリンセス。今、確かに私のことをそう呼んだ。
見れば、地面に倒れた次元は黒ずくめの男たちに連れられていく。
なんで。なんで。
そればかりが頭を支配して、まともな思考なんてそこには無かった。
｢やめ、て、次元、じげん....!!!!｣
辛うじて意識を保つ次元が、呻き声とともに口を開く。
.
『に、げ、ろ』
.
｢ｯ....じげ..｣
私が逃げようと男の腹に肘をめり込ませるも、男はビクともしなかった。
更には後ろからもっと大柄な男達が現れた。
私の思考回路はそこでショートした。
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スノウ(プロフ) - sakuramikan182さん» やったぁ！！！ありがとうございます！ (2020年10月5日 18時) (
レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
sakuramikan182(プロフ) - スノウさん» やっと更新しました..！是非読んでくださると嬉しいです！ (2020年10月3日 19時) (レス) id: 479b7fd337 (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - 更新頑張ってください！！ (2020年7月8日 14時) (レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - sakuramikan182さん» そうですか。余計な、お節介を言って申し訳ありませんでした。 (2020年3月13日 9時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
sakuramikan182(プロフ) - 遊星さん» コメントありがとうございます、作者です。ずっと更新しなければと思い続けていつの間にか月日が経ってしまっている状態です....。多忙のため更新が遅くなり本当に申し訳ないです。気長に待って頂けると喜びます!! (2020年3月13日 8時) (レス) id: 479b7fd337 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかん@ | 作成日時：2019年12月7日 10時
