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episode24 ページ26

Aside

「あっ…返して!」

カッターを奪い返そうと女の子はやっきになっている。

とっさにカッターを持ってない方の腕で顔をガードすると、腕に爪を立てられた。

痛いし、絶対ミミズ腫れになるじゃん。ほんとに何してくれてんの。というか今目を狙ってたよね!?

そのまま髪を掴まれた。腕を振り払おうとしていると横から足音が聞こえた。

そして、女の子が黒髪の男の人に投げ飛ばされた。

ブチブチって音したよ。絶対何十本か髪抜けた。いったいなあもう。

なんて考えていると、

「あの、大丈夫ですか?」

と男の人に声をかけられた。

「ええ、大丈夫です。ありがとうございます」

と答える。わきでは千葉が、

「傷害の疑いで現行犯逮捕する」

と女の子に手錠を掛けていた。女の子は泣きわめいていた。

「そら…かなたさん!」

と真冬くんが声をかける。

「まふ、お前さ…俺心配したから。ちゃんと頼って」

「ごめんなさい…」

としょんぼりとする真冬くん。そしてこっちを見て、

「ちょっ、Aちゃん!血が出て…」

と頬をさしながら言う。

「大丈夫だから、気にしないで」

と笑う。交番まですぐだったから、みんなで歩いて交番まで行く。

千葉がパトカーに女の子を乗せ、

「お前さ、ほんと巻き込まれ体質だよな…」

とため息をつきながら言った。

「しょうがないよね、そういうのはもう…」

とこっちもため息をつく。

「んじゃ、またな…あ、事情聴取受けてってくれよ」

と扉を閉めて、パトカーで走り去っていった。

婦警さんに絆創膏をはってもらい(ほんとに申し訳なかった)、事情聴取を受ける。

それが終わったあと、真冬くんが

「あのさ、僕のこと…」

と言うので、

「うん、わかってるよ。大丈夫、何も言わないから。私、約束は守る女だから」

と笑った。

「そっか…ありがとう」

と真冬くんも微笑んだけど、なんだか悲しそうに見えた。

「ねぇ、また遊びに来てよ、相川真冬として」

と言うと、

「もちろん!」

とニコッと笑ってくれた。もう悲しそうには見えなかった。

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歌い手さん秘蔵映像

「タッピオカータッピオカー」ルンルン96猫さん


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櫻子(プロフ) - haru2022さん» ありがとうございます!続編作ります! (2020年3月12日 7時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
櫻子(プロフ) - 彩華 ぴあのさん» 続編作ります!読んで頂きありがとうございます! (2020年3月12日 7時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
櫻子(プロフ) - あゃり。さん» ありがとうございます!ドキドキできる展開になっているか不安だったんですが、そうなっていたようで良かったです!続編作ります! (2020年3月12日 7時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
櫻子(プロフ) - CIEL☆さん» ありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです!続編作りますね! (2020年3月12日 7時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
haru2022(プロフ) - とても面白かったので、ぜひ作ってもらいたいです! (2020年3月12日 7時) (レス) id: e5a455a51b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:櫻子 | 作者ホームページ:http://mmm:wako  
作成日時:2019年12月28日 18時

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