132. あゝ、アラバスタ！ (1つの水 5) ページ37
火のついたサンジとゾロの言い合いから、私の布団領域までもが枕投げ合戦の陣地となってしまった。
「あーあー」と、苦笑いをして見ていれば、普段は一番張り切って参加してそうな彼の姿が見えない。
「ちょっと私、ルフィの所へ行ってくるね」
声をかけてみるも、誰にも聞かれてはいないようだったが特に気にする事なく、私はそっと騒ぎの渦中であるその部屋を出た。
ルフィ……どこに行ったんだろう？
宿屋の中には居なさそうだ。
じゃあ、外かなぁ？
私はルフィの姿を探しに外へと出てみることにした。
あの砂漠のど真ん中よりは寒くはないが、やはり夜の時間帯はひんやりとした空気が漂い、一瞬の身震いをしてしまう。
冬島に居た時に比べれば、然程の寒さでもないのだけど。条件反射というものだろう。暖をとろうと、つい腕をさすってしまっていた。
自分の様子に苦笑していれば、ザクザクという、この町に最初に訪れた時と同じ音が耳に入ってくる。それと一緒に探し人の声も……。
……あ、いた。
「トトさんと一緒にいたんだね。ルフィ？」
「ん？ おぉ！ Aじゃねぇーか！ 今、不思議穴を掘ってんだ」
「不思議穴？」
ルフィはトトさんと同じように、砂漠の中の水源を探すべく穴を掘っていたようだ。
「不思議穴」なる言葉がなぜ出てきたのか分からず、思わず疑問形で首を傾げてしまう。
ルフィからは、そんな私の様子など気にする事もなく「おう！」と返事を1つだけ返したかと思うと、再び穴掘りを再開させた。
結局……不思議穴がなんだったのかは謎のままだ。
「君たちは……海賊なんだってな」
「え？ ええ。ビビから聞いたんですか？」
「ああ、頼りになる“仲間”だと……」
ルフィが夢中で穴を掘り続けている間、トトさんは「少し休憩だ」と、その場に腰を下ろし私に尋ねてきた。
「君たちの話しをしている時のビビちゃんの顔は、本当に嬉しそうだった。私が言うのも変だが……ありがとう！この国の為に‼」
「いいえ。私はこの船に乗った時にはもう既にアラバスタへの航海中だったから。本当に流されるままここにいる感じです」
でもーー
「ビビは大切な仲間ですから！ その彼女が助けを求めているなら、全力を尽くす。ただ、それだけの事です」
私がトトさんに向かって微笑めば、彼はとても優しげな表情で
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奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！よろしくお願いします^ ^ (2021年5月2日 18時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 返信ありがとうございます！また更新してくださって嬉しいです！これからも応援しております。 (2021年5月1日 18時) (レス) id: 7e246103d6 (このIDを非表示/違反報告)
奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» 初めまして！コメントの返信が遅くなってすみません。連載この連休で少し進める予定です。アリスさんにこの連載を好きと言っていただけて、すごく嬉しいです！頑張る気力が湧いてきました笑(^^) (2021年4月29日 14時) (レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 奏さん初めまして！いつもこの作品を楽しく拝見させていただいております。この作品はもう更新しないのでしょうか？私はこの作品が凄い好きなので、良ければまた更新再開して欲しいです！ご検討よろしくお願い致します。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: d582cbc40a (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑炭酸(プロフ) - 夢主愛され最高ですよね！！ お悩み中なのですね！救済していただけると私はすごく嬉しいですが死んだとしても奏様のこの作品大好きです！これからも応援してます！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: 72cb3f7599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2019年9月25日 19時
