128. あゝ、アラバスタ！ (1つの水) ページ33
「ここがユバ……」
予定よりは遅れたが、無事に目的地であるユバへと到着した。
そう、到着したのだがーー
私たちの目に映るユバの町はあまりにも想像とかけ離れていて、少しの時間息を止めて絶句してしまう。
ここにたどり着いた時、ちょうど大きな砂嵐がこの街を襲っていたけれど、町の様子を見るに、襲われたのは1度や2度のことじゃないのかもしれない。
砂嵐がこの街にもたらした被害……
それがこの目の前に広がる光景なのだろうか？
「ねぇ、ビビ……これって」
「砂で地層があがったんだ……オアシスが飲み込まれてる……‼」
「やっぱり……！ この現状はそういう事よね」
私の顔を見ることなく、頷くビビ。
立ちすくみ茫然と過去のオアシスであっただろう町を見つめる彼女。
もともとの町の様子を知っているだけに、私たち以上の衝撃を彼女は感じでいるはずだ。
ビビ……大丈夫かな？
隣に立つビビを心がかりに見やれば、私の視線にに気がついのか眉尻を下げて微笑まれる。
「Aさん、大丈夫だから。そんな心配そうにしないで」
「うん……」
彼女の憂わしげな表情に私は、その短い返事を返すことしかできなかった。
「旅の人かね……」
静まりかえったこの街のどこからか、私たちに語りかける声が聞こえてきたのはその時だった。
「砂漠の旅は疲れただろう。すまんな、この町は少々枯れている……」
声のする方に顔を向けてみれば、シャベルで砂を掘り続ける人物がいた。
「ゆっくり休んで行くといい……」と、私たちを気にかけてくれるその人は、ずっと砂を掘っていたのか、体はもうフラフラで確実に疲れている様子が見て取れる。
「あの……この町には反乱軍がいると聞いてきたんですが……」
ビビがここに居るはずの反乱軍の姿が何処にも見当たらないので、砂を掘る男性に行方を聞いてみると、さっきまでの優しい口調とは打って変わり、声を荒立たせ、私たちを追い払わんとばかりに睨みつけながら、側にある物を私たちに向かって投げてきたではないか！
このことだけでも「なんだ？ どうした？」と、困惑してしまうのに、この後の男性の言葉はさらに私たちを悪い意味で驚かせていく。
「……あのバカ共なら……もう、この町には居ないぞ‼」
ーーえっ⁉
居ないって……どういう事？
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奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！よろしくお願いします^ ^ (2021年5月2日 18時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 返信ありがとうございます！また更新してくださって嬉しいです！これからも応援しております。 (2021年5月1日 18時) (レス) id: 7e246103d6 (このIDを非表示/違反報告)
奏(Kanade)(プロフ) - アリスさん» 初めまして！コメントの返信が遅くなってすみません。連載この連休で少し進める予定です。アリスさんにこの連載を好きと言っていただけて、すごく嬉しいです！頑張る気力が湧いてきました笑(^^) (2021年4月29日 14時) (レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 奏さん初めまして！いつもこの作品を楽しく拝見させていただいております。この作品はもう更新しないのでしょうか？私はこの作品が凄い好きなので、良ければまた更新再開して欲しいです！ご検討よろしくお願い致します。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: d582cbc40a (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑炭酸(プロフ) - 夢主愛され最高ですよね！！ お悩み中なのですね！救済していただけると私はすごく嬉しいですが死んだとしても奏様のこの作品大好きです！これからも応援してます！ (2021年1月16日 18時) (レス) id: 72cb3f7599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2019年9月25日 19時
