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ーAsideー


先生は続けて話す。



「親御さんに見せる通知表は先ほど渡しました。これは、先生からあなたたちへの通知表です」



白紙に赤ペンで何かを書き始めるタコ先生。全ての紙に書き終えるとその紙の束を空中に放り投げてしまった。


教室中に舞い散る紙。教室中に舞い散る赤い二重丸。


暗殺のターゲットである「殺せんせー」からの、この三ヶ月の嬉しい評価だ。



「一学期に培った基礎を十分に活かし、夏休みもたくさん遊び、たくさん学び、そして、たくさん殺しましょう」



初めての学校。初めての教室。初めての人間の友達。授業、先生。全てが真新しくて、何度も挫折しそうになったけど。それでもここに立っていられるのはあなたのおかげですタコ先生。



「って事で、あんていく行かない?」


「行きたいです!」


「俺もいく」


「僕も!」


「私も行こうかな」


「俺も」


「よっしゃ!Aは?」



修学旅行のメンバー。流れ的に私も入らないといけなさそうだけど。



『パス。今日用事があるんだ』


「そっかぁ、なら仕方ないね!また今度いこ!」


『うん。お誘いありがとう』



カバンを担いで足早に学校を出る。今日は久しぶりにHySyへ。ウタさんに頼んでおいた例の物を取りにいかなければいけない。みんなとあんていくに行くのも捨てがたかったが、今回の要件はどうしても外せない理由があった。



『おじゃまします。ウタさんいる?』



仕事部屋のドアが開きメガネをかけたウタさんがひょっこり顔を出した。



「いらっしゃい。準備してあるよ」



ウタさんに手招きをされ、私は素直にその指示に従う。


用意されていた回転椅子に腰掛け一息つく。今日は暑い日なのかウタさんの露出がいつもより激しい。


あ、タトゥー増えてる…。



「はい。これ」



茶色い紙袋の中には例の物(マスク)が。


もうつけることができなくなってしまったあのクズリのマスクからヒントを得てウタさんが一から作り直してくれたものだ。


型は前まで使っていた物と変わらず、クズリの輪郭をかたどっていた。


素材は暗い赤茶色の革でシンプルに仕上げられてて、装飾もシンプルで、耳の部分に穴が開いていてピアスのようなものが3つ輝いている。



「耳のやつは完全僕の好みなんだけど」


『すごく好き!!綺麗』


「よかった」



ウタさんは心底安心そうに息を吐いた。


早速マスクを装着してみる。鼻の奥に残るのは革特有のあの匂い。

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eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます!夢主ちゃんの複雑な感情が伝わってよかったです。更新頑張ります! (2019年5月25日 0時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - part7おめでたうです! 真相が明らかになっていく...! 夢主ちゃんの感情がひしひしと...こう、ひしひしと伝わってきて、すごいなぁと思います。eyeさんのペースで更新頑張ってください! (2019年5月24日 22時) (レス) id: c1e6d1df23 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます!なかなか物語が進まず申し訳ないです…!完結目指して頑張ります!! (2019年5月20日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - いつも、楽しみに読ませてもらってます!Part7でも、更新頑張って下さい!応援しています! (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:eye | 作成日時:2019年5月19日 22時

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