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ーNo sideー
「どちらかを犠牲にしたらどちらかは生き残れるということなら…」
母親は叫んだ。
「何言ってるの！？どちらかを取るなんてそんな最低なことするわけ！？」
「それ以外に選択肢がないだろ！！俺らはあのお方の支配下にあるんだ！！
豊かな生活をできているのもあの方のおかげ…恩を仇で返すようなことはできない」
悲しみと怒りがこみ上げ泣き崩れる母親。父親は申し訳なさそうに母親の背中を撫でた。
「もう少し時間をもらおう」
ドアの隙間から覗く２つの目。父親はそれに気づいた。
「アリス…？いつからそこに！？」
「お父様、お母様。Aを傷つけるようなことはしないで。私が実験台になるから」
お願い。
ー
ー
ー
「なんて子なの…？無表情で泣くなんて…」
「恐ろしい。それほどまでにあの子が大事か」
生まれた時から一緒だもの。あなたがどれだけ怖がりか、どれだけ弱いか、私が一番知ってるわ。
大丈夫。あなたのことは私が守るからね。
さぁ早く。お父様、お母様。私の気が変わってしまう前に。
「長。決心致しました」
「［そうか。では明日にでもそちらに向かうよ］」
「お待ちしております」
ー
「アリス。君はこれから死にたくなるほど辛い体験をしなくてはならない。本当にいいんだね？」
「構いません。Aのために」
ー
「痛いかい？少しの辛抱だ。痛みなんてすぐに感じなくなるさ」
ー
「素晴らしい！！完璧だ！実験は大成功！！3日後あの子にも手術を施そう」
ー
「クローン？」
「そうだ。君は1人じゃ足りないからね。……嫌なら代わりにあの子を使ってもいいんだよ」
「だめです！！私で、クローンでもなんでも…」
ー
「嘉納先生」
「 嘉納先生」
「 嘉納先生」
「どうしたんだ？」
「今日はおやつを食べられました」
「 Aと遊びました。気づかれていません」
「 もうすぐお時間です。地下へ参りましょう」
「…ふぅん。同じ顔がたくさんあるというのもなかなか不気味だねぇ」
ー
たくさんのアリスが犠牲になっていく中でAはどんどん完璧になっていく。
強く美しく誰もが羨む姿へと。
アリスは酷い扱いを受け続け、心身そして細胞まで壊れて行った。
クローンも未熟なものばかりできてしまい使い物にならなくなっていく。
「お父様、お母様。今日は小鳥を捕まえられました！飼ってもいいですか？」
ぐちゃぐちゃ。
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eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの複雑な感情が伝わってよかったです。更新頑張ります！ (2019年5月25日 0時) (
レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - part7おめでたうです！ 真相が明らかになっていく...！ 夢主ちゃんの感情がひしひしと...こう、ひしひしと伝わってきて、すごいなぁと思います。eyeさんのペースで更新頑張ってください！ (2019年5月24日 22時) (レス) id: c1e6d1df23 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます！なかなか物語が進まず申し訳ないです…！完結目指して頑張ります！！ (2019年5月20日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - いつも、楽しみに読ませてもらってます！Part7でも、更新頑張って下さい！応援しています！ (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eye | 作成日時：2019年5月19日 22時
