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ーAsideー


アリスは姿を現さない。だけど屋敷内にいることは確かだ。匂いがする。



「どうやって喰種に?」



業からの質問に出来る限り答えることにした。せっかく来てもらったのに何も話さないのは失礼だと思うから。



『手術をしたの。喰種の内臓を移植する手術』


「内臓…喰種の内臓を移植すれば喰種になれるってこと?」


『多分。詳しくはよくわからないんだけど』


「へぇ。…どうしてその手術をすることになったの?」


『することになった(・・・)と言ったらちょっと語弊がある。手術が行われたのは同意の上でじゃないいんだ』



業は眉間にしわを寄せる。



『私たちがまだ人間だった頃、死にかけたことがあるの。…その時、私たちをどうしても死なせたくなかった両親はある医師に手術を依頼した。そして手術は実行されてしまったって感じ』


「闇が深そう」



業は苦笑いしてもうぬるくなっているであろう珈琲を啜った。



「砂糖ない?どうせなら甘ったるい珈琲が飲みたいんだけど」


『砂糖…?ちょっと待ってて』



キッチンにあることを信じて客室を出ようとした時、内開きのドアが突然開き鼻を強打した。


鼻血が出ていないことを確認し数歩後ろへ下がる。


あれ?こんなところに鏡って……



『アリス』



私の呼びかけをがん無視し、アリスはにっこり笑顔を業に向ける。



「いらっしゃい。赤羽業くん」



固まる業。状況整理ができていないみたいだった。



「お砂糖入れる派なのね。てっきりブラック飲める人だと思ってた。やっぱり見かけで判断しちゃダメね」



アリスは机の上にsugarと書いてある容器から角砂糖を2つほど取り出し業のコーヒーカップに入れた。



「私アリス。Aの双子の片割れよ」


「双子の、片割れ…」



先ほどまで私が座っていた場所はアリスに独占されてしまったので、私はアリスに何を求めることもなく隣のの空間に腰を下ろした。柔らかいソファーに体が吸い込まれる。



『アリス出てこないかと思ってた』


「そうするつもりだったんだけどね。久しぶりに会いたくなっちゃって」



久しぶり?



「すごい。本当に人間だ」



アリスは鼻をひくつかせる。それと同時に業の顔が引きつった。


それに気づいたアリスは微笑する。



「大丈夫よ。食べたりしないから」


「はは、」


「ふふ、ねぇ。業くんはAが喰種だって知ってるんだよね」



業は私と一瞬目を合わせ、ゆっくり頷いた。

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eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます!夢主ちゃんの複雑な感情が伝わってよかったです。更新頑張ります! (2019年5月25日 0時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - part7おめでたうです! 真相が明らかになっていく...! 夢主ちゃんの感情がひしひしと...こう、ひしひしと伝わってきて、すごいなぁと思います。eyeさんのペースで更新頑張ってください! (2019年5月24日 22時) (レス) id: c1e6d1df23 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます!なかなか物語が進まず申し訳ないです…!完結目指して頑張ります!! (2019年5月20日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - いつも、楽しみに読ませてもらってます!Part7でも、更新頑張って下さい!応援しています! (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:eye | 作成日時:2019年5月19日 22時

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