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ーAsideー


渚達が来たのとほぼ同じタイミングで磯貝が戻ってきた。


「おまたせ」


「あれ?Aも一緒なの?」


『うん』


「やったー!!」



心底嬉しそうに笑うカエデ。そんなに私が好きなのか。



「あ!照れてる!」


『て、照れてないし!』


「あはは!ごまかすの下手だね」


『有希子まで!?』



からかわれながら本校舎に向かう。本校舎は旧校舎と違い外装も綺麗で立派だった。


図書室は校舎内を通らないと入ることができないらしい。


渚達は少し怯えているように見えた。


ENDのE組と呼ばれる私たち落ちこぼれクラスはA組からD組の標的らしい。顔を合わせると必ずと言っていいほどヤジを飛ばされるんだとか。


早速陰口か。



「ねぇ、あの子って」


「やっぱりそうだよね。浅野君と歩いてた子」


「本校舎で見かけないと思ってたらE組だったんだ」


「なんで浅野くんがE組の人なんかと歩いてたんだろう」


「そんなの脅されたからに決まってるじゃん!きっとカッターナイフで切られそうになったんだよ」


「えー!可哀想」



…確かに最初は脅したけどさ。そのあと結構仲良くなったんだからね?帰り一緒に帰ろうって誘ってきたのだってあっちだし。



「やっと着いたぞ。生徒玄関から地味に遠いんだよなぁ」



磯貝がドアを開けると風がふわりと吹き込んできた。


暖かくも冷たくもないただの「風」。



「涼しい〜」



磯貝は何かの紙を図書室のお姉さんに見せた。お姉さんは作り笑顔で「どうぞ」と言ってくれた。


磯貝の後に続き席に座る。さて勉強をしようと教材を開きシャーペンを手に持ったその時だ。



「おやぁ?E組の皆さんじゃないですか」



例の五英傑と呼ばれるA組の中でもトップクラスの奴らだ。前に業から話を聞いた事がある。学秀もその1人だ。と。



「もったいない。君たちにこの図書室は豚に真珠じゃないかな?」



カエデと莉桜が苦い顔をする。会いたくなかったのかな。



「どけよ雑魚ども。そこは俺らの席だ。とっとと失せな」



カエデが立ち上がり反発する。「静かに」という張り紙は眼中にないらしい。



「ここは俺たちがちゃんと予約して撮った席だぞ」


「そーそー。クーラーの中で勉強なんて久しぶりで超天国」


「忘れたのか。この学校では成績の悪るいE組はA組に逆らえないこと」



口論始まっちゃったよ。どうすんのこれ。うっすらと開いているドアの隙間からオレンジが覗く。

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eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます!夢主ちゃんの複雑な感情が伝わってよかったです。更新頑張ります! (2019年5月25日 0時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - part7おめでたうです! 真相が明らかになっていく...! 夢主ちゃんの感情がひしひしと...こう、ひしひしと伝わってきて、すごいなぁと思います。eyeさんのペースで更新頑張ってください! (2019年5月24日 22時) (レス) id: c1e6d1df23 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます!なかなか物語が進まず申し訳ないです…!完結目指して頑張ります!! (2019年5月20日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - いつも、楽しみに読ませてもらってます!Part7でも、更新頑張って下さい!応援しています! (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:eye | 作成日時:2019年5月19日 22時

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