検索窓
今日:3 hit、昨日:14 hit、合計:81,274 hit

302:カルティエ ページ2

ーAsideー


あんていくに帰ると芳村さんの他にお姉ちゃん、雛実、入見さん、古間さん、


そしてイトリさんまでとにかく喰種が大集結していた。


イトリさんに至っては泣いてるし…。



『えっと…』


「あ〜ん!!よかったAっち〜〜!!!」



全体重をかけてダイブしてくるイトリさん。なんとか受け止めたがバランスを崩して後ろに転倒。


テーブルや椅子を巻き込んで背中から床に倒れこむ。



「あまり店を破壊しないでねイトリちゃん」


『イトリさん、首絞まってる』



私の胸に顔を埋めたまま肩を震わせるイトリさん。


しかたないなぁとイトリさんの赤毛を撫でた。



「帰ってこないと思った」


『まさか』


「…なんで大人ぶるの」


『え?』


「Aっちはいつもそうだよ。泣いたり取り乱したりしてるヒトを前にするとやけに冷静に

なったり優しくなったりするの」



イトリさんは鼻をすすりながら顔を上げ、赤く腫れた目で私を見つめる。


怒られるかもと内心ドキドキしていたけど、降ってきたのはそれはそれは優しい声だった。



「おかえり私の子」



えーっと、イトリさんの子供になった覚えはないんだけどなぁ。


あれ、イトリさんがお母さんってことは、四方さんとイトリさんが夫婦ってこと?


トーカはお姉ちゃんだし、雛実は妹だし…。こんな濃い家族嫌だな。



『ははw』


「何笑ってるの」


『イトリさん…内臓出ちゃいそうだから一旦降りてくれる?』


「あ、悪いね」



イトリさんは照れ笑いをして私の上から立ち上がると手を引っ張って立たせてくれた。



「とりあえずみんな無事そうでよかったよ」


「怪我してない?」


『うん。大丈夫』



みんながそれぞれ心配と安心の声をかけてくれる中トゲトゲした視線を浴びせてくる四方さん。



『なんですか?』


「あとで屋上に来い。話がある」



しんとする空気。四方さんは空気の変化に気づかないまま1人屋上へと行ってしまった。



「…蓮ちゃんこっわ〜」


「お説教?」


「多分な」


「行かなくていいよ。わざわざ怒られに行く必要ないって」



イトリさんに背中を叩かれる。



『でも…屋上で1人黄昏てる四方さんなんて悲しすぎて見てられません』


「どういう理由??」



話がひと段落したところで屋上に向かう。


四方さんはフェンスにもたれかかって東京の夜景を眺めていた。それほど高くないあんていくの


屋上から見た夜景なんて大したことないだろうに。

303・→←301:プロフィール



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (60 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
154人がお気に入り
設定タグ:暗殺教室 , 東京喰種
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

eye(プロフ) - 名倉さん» ありがとうございます!夢主ちゃんの複雑な感情が伝わってよかったです。更新頑張ります! (2019年5月25日 0時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
名倉 - part7おめでたうです! 真相が明らかになっていく...! 夢主ちゃんの感情がひしひしと...こう、ひしひしと伝わってきて、すごいなぁと思います。eyeさんのペースで更新頑張ってください! (2019年5月24日 22時) (レス) id: c1e6d1df23 (このIDを非表示/違反報告)
eye(プロフ) - よつぎさん» ありがとうございます!なかなか物語が進まず申し訳ないです…!完結目指して頑張ります!! (2019年5月20日 1時) (レス) id: 7f970af50c (このIDを非表示/違反報告)
よつぎ(プロフ) - いつも、楽しみに読ませてもらってます!Part7でも、更新頑張って下さい!応援しています! (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1767016ec7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:eye | 作成日時:2019年5月19日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。