14.深まる友情 ページ16
やや目を輝かせ、少し遠くの方に立っている轟を見つめるA。
そう言えば放りっぱなしだったな。
Aがどうやら俺の『友達』と言う点に興味を持ったらしく、是非お話したい！とさっきから訴えてくる。
小さく溜息を吐き、笑う鶴丸を睨んだ後、ぼーっとしている轟を呼んだ。
「轟！すまないが、こっちに来てくれ」
「！…あ、ああ」
少し驚きつつ、こちらに近付いてきた。
「…山姥切。色々説明が欲しいんだが」
戸惑っている様にこちらを見る轟。
今さっき知ったが、鶴丸はどうやら今世ではプロヒーローとして活躍してるらしい。
「あの初めまして！私は天野A！お兄さんはまんばお兄ちゃんのお友達？」
「！？」
「ぶっふ！」
突然演技を始めたAに驚いた。
いつも大人びているAが、本当のただの何処にでもいる子どもを演じていた。
それに驚いたのも確かだが…。
演技だとわかっている。だが、Aが…Aが、俺の事を……
『まんばお兄ちゃん』と呼んだ_______！！
なんだ、この胸がぎゅっとなる感覚は…！？
これが漫画で言われていた『キュン』と言うものか…！？
「俺は轟焦凍。一応、そうだな…友達だ」
Aと目線を合わせる為か、轟はその場でしゃがんだ。心なしか少し表情が柔らかくなっている気がする。
その言葉を聞いたAは嬉しそうに笑顔になる。
なんだ、その笑みは！
俺達が見るのも珍しいと言われていた笑顔を、初対面の轟にするのか！
「ありがとう！焦凍お兄さん、まんばお兄ちゃんのお友達になってくれて！」
それを聞いた轟はきょとんとする。
何故この子どもに、友達になっただけで礼を言われているんだ？と言いたげな顔をしていた。
「まんばお兄ちゃんね、一人でいたいとかよく言っててね？友達誰もいないと思ってたから、焦凍お兄さんが友達だって知って凄く嬉しいの！だから…本当に、ありがとう」
「A…」
「……」
最後のは演技ではなかった。
Aの本音だと言うのがわかった。
本当に自分を心配していた事がわかった。
ちらりと見ると、轟は大きく目を見開いて、Aを凝視していた。
そして、若干、ほんの少しだけだが、こいつの目と口元が緩んだ。
「それを言うならこっちの方だ。…山姥切」
「…何だ？」
「…俺と、友達となってくれて…ありがとな」
そう呟く轟の言葉にむず痒く感じながらも、俺も笑みを返した。
「…こっちこそ、俺に話しかけてくれて…ありがとう」
.
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橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！もし続くようでしたら、続きを楽しみに待ってます！(*´ω｀*) (2021年9月26日 5時) (
レス) @page31 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ぎゃんかわ…これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年1月7日 12時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - テクノさん» 癒されてあげられている様でとても嬉しいです^ ^ (2019年3月21日 0時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 通りすがりさん» 教えて下さり、ありがとうございます！自分なりに訂正したのですが、まだおかしい点がある様でしたらまたご指摘お願いします！ (2019年3月21日 0時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
テクノ(プロフ) - まんばちゃんと主ちゃんがかわいくて癒されます (2019年3月21日 0時) (レス) id: 5d0adffebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2018年4月1日 21時
