2 ページ46
.
スッと笑顔が消え、私の片手を持った儘、快斗君は呟いた。
急に雰囲気が変わった事に驚き乍も、私は快斗君を見る。
ど、如何したンだろう…。
やられた、って…何が?手を見てるから、手になんかされ……ましたね!うん!された!!
手の甲に中也さんにき、キスされました!!
思い出してしまい、頬に再び熱が篭る。
あんな事等、人生に一度あるかないかの出来事。否、ドラマや漫画の中だけの事だと思っていた。
だが、実際に私の身に起こった。
あの時の中也さん…何処かの王子様みたいで、格好良かったなァ……て、違う違う!!
否否否!?慥かに格好良かったですけど!アレは只揶揄っていただけ!そんな気がある訳ないないない!!気を慥かに持って私!!
「…なぁ、まさかとは思うけど、絶対違うだろうけど、一応確認する」
「う、うん?な、何?」
あ、あれ?なんか不機嫌になってない…?
「A…。あの見た目詐欺に…惚れた、とかそんな事…言わねえよな?」
惚れ、た?
誰が、私が?
誰に、中也さんに?
惚 れ た ?
……え"!?
「な、ななな何云ってるの快斗君!?わ、私が中也さんに惚れた!?否慥かに格好良い人だとは思うけど、未だ会ったばかりで惚れるなんて…そんな事ないよ!?」
「…ふぅん、格好良いとは思ってんだ。……ふーーん?」
…な、何ですか其の含みのある云い方は。
あ!疑ってるの!?本当だからね!?…格好良いと思ってるだけで。
少し拗ねた顔をする快斗君に慌てて弁解するも、益々悪化させてる様に思えた。
「…ま、いいけど。でも俺、宣戦布告されたし?俺もやってもいいと思わね?…いいよな?」
「え、宣戦布告?え、何を…て……ッ!!?」
突然其の場に跪いた快斗君は、握っていた私の手にそっと優しく口付けたのだ。
驚かない訳がなかった。
そして中也さんとは違った王子様の様な口付けの仕方に、あの時と同じ位私の心臓は跳ねた。
突然の行動に理解が追い付かない。
顔を真っ赤にし、パクパクと口を開閉してる私を見上げ、其れを見た快斗君は何故か満足そうにニッと笑った。
「か、かい…快斗、く…ッ!!?」
「…ど?ドキドキした?」
「し、た。した、けど……え!?否、何で!?」
「ケケケ〜、Aちゃんってば顔真っ赤〜!可愛い〜!」
歯を見せて笑う快斗君を見て、揶揄われたのだと判った。
か、快斗君の……莫迦ーーーッ!!
.
886人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
9Sに殺されたいロリコン - あ…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………キモくてすんません (2019年8月31日 20時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
9Sに殺されたいロリコン - すみません……この子が可愛すぎて悶てるわぁっ!!あぁっ!!喰いたい。(真顔)安室さんの女スカ? (2019年8月31日 20時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - リリンゴさん» 本当ですか!?有難うございます!続編を作ってる最中なので、是非出来たら其方も読んで頂けると嬉しいです! (2019年7月16日 23時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
リリンゴ - おもしろいです!最高ですね! (2019年7月13日 18時) (レス) id: 547ee901cf (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 綾乃さん» 綾乃さん!いいお名前…!有難うございます!頑張らさせて頂きます! (2019年7月7日 20時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サヒア | 作成日時:2019年4月16日 1時