【男主】新任教師は魔法が使えない【twst×鬼滅の刃】

教師になる前の俺11 ページ13

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紫がかったフレームに何処か大人っぽさを感じるそれは綺麗な眼鏡だった。
ただレンズが普通の眼鏡とは少し違い、レンズの端っこの下の方に図鑑に載っていた魔法石の様な小さい透明な石が埋め込まれていた。




「掛けてみなさい。
それできっと読めないものが読める筈だ」

『は、はい……………ゑ？？』




生まれてこの方、眼鏡とは無縁の日々を送っていた俺は初めての眼鏡にドキドキしながら言われた通りに掛けてみた。特に何か変わった様子はなかったが、丁度読んでいた絵本を見ると固まった。


…………………日本語、になってる…だと？

さっきまで英語だった所が全部！ぜーんぶ！日本語に変換されてるんですが！！？
え、え、え、何これ凄え眼鏡じゃん！！
凄え…全部日本語に変換されてる、読める…！！語彙力ねえけど、とにかくやべえ。感動した。


先程まで絵本しか読めなかったのに、この眼鏡のお陰でなんと！難しかった大人用の本まで読める様になった。
パラパラと本を捲って行く。確かにどの本も英語ではなく、日本語になっていた。試しに眼鏡を外して再度見てみると意味不明な英語に戻っている。そしてまた眼鏡を掛けると日本語になった。
何これ不思議〜。




「その様子だと、読める様になったようだな」

『と、ととと…トレイン先生…これは…』

「それは数年前に、知り合いの魔法道具士が作ったものでね。古代語でもなんでも掛けた本人の言葉で翻訳してくれる優れ物なのだ」

『電子辞書みたいなもんか…』

「でんし…？まあ、私にはもう必要のないものだ。
それは君にあげよう」

『え！！！…いいんですか？こんな…高そうな物…』

「勿論だとも。
それにその眼鏡も使われずに放置されるより、君の役に立った方が喜ぶ。貰ってくれ」

『では…有り難く頂戴します。本当にありがとうございます、トレイン先生。これで色々捗ります！』




なんつー便利な魔法道具なんだ…。
よぉし、今日からお前も俺の第二の相棒だぜ。大事に大事に使ってやるから、今日から俺のサポート頼むぜ。


俺はようやく読める様になった本の山を、次々と読破して行った。

理解出来なかった所は、トレイン先生の様に偶に来てくれる先生方に教えて貰った。そして傷も回復したので、鬼殺隊でも行っていた準備運動やら刀の稽古、ストレッチ等をし、徐々に元の体力を戻して行った。


そうして、俺がこの世界に来てから二ヶ月が経った。




『今日から僕(・)は教師になる』







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