グリム無念 ページ8
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……あれ、なんか。
「“
「ふぎゃっ！？なんじゃこりゃ！？」
……なんか、グリムが可哀想に思えて来たんだが…。
赤髪の少年が物騒な単語を述べると、グリムの首元にハートをモチーフにした首輪がされた。
あれも魔法の一種なのだろうか。
「ハートの女王の法律・第23条、祭典の場に猫を連れ込んではならない」
何だその法律。
ハートの女王？
どっかで聞いた事あった様な……んんん〜？
てか、猫……いや、猫にも見えるね。
「猫であるキミの乱入は重大な
「オレ様は猫でもねぇえ〜〜！！こんな首輪すぐに燃やして……あ、あれ？炎が出ねぇんだゾ！」
「ふん！ボクがその首輪を外すまで、キミは魔法を使えない。ただの猫同然さ」
「に、にゃにー！？オレ様はペットじゃねーんだゾ！」
フッ、とドヤ顔で説明する赤髪の少年に、猫語になってるグリム。
あの赤髪の少年にも、体格的に簡単に変装出来そうだなぁと考えていると、少年の横にスッと新たな人影が。
「いや〜、相変わらず素晴らしいですね。どんな魔法でも封じてしまう、リドルさんのユニーク魔法。
＿＿＿＿＿＿＿絶対に欲しい…」
おおっとぉ？
今完全に闇の部分出てましたぞ？
収集癖がありそうこの人。
赤髪の少年はリドル、だね。
見た目、声……よし覚えた。
首輪で身動きが出来なくなったグリムに指を指し、学園長がこちらにくわっと口を大きく開けた。
「どうにかして下さい！貴方方の使い魔でしょう！？しっかり躾を…！」
『いや何ですか初耳なんですが！？この子は私らの使い魔じゃないです！』
「…え？貴方方のじゃない？」
「見知らぬケモノです」
「そ、そうでしたっけ？」
ユウ君…見知らぬケモノて…。
本っっ当見た目によらず、結構ズバズバ言うな…。
そんな私達の声を聞いて、誤魔化す様に大きな咳払いをした。
「で、では、学園外に放り出して置きましょう。鍋にしたりはしません。私、優しいので。誰かお願いします」
「ぎにゃー！話すんだゾ！」
あ、自分でしないのね。
他の生徒に預けられたグリムは、離せ！と暴れる。
けれど、体格差的に隙がない限り脱出は困難。
「オレ様は…絶対、絶対に！
＿＿＿＿＿大魔法士になってやるんだゾー…！！」
そんなグリムの声が木霊した。
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作者名：サヒア | 作成日時：2020年5月7日 2時
