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小学生かぁ…。
私の小学生の頃は本当に色々あった。
山吹乙女さんを利用した安倍晴明軍勢が、お父さんを殺そうとして庇ったり、約一週間寝たまんまだったり、それから二年後に時の政府からの審神者スカウトが来て審神者になったり。
…そう考えると、私の小学時代って全然小学生らしい事してなくない?
あはは…悲しみ。
「え…!なんで急に泣いてるの!?」
「ちょっと自分が小学生だった頃を思い出してね…悲しくなった…」
小学生達諸君よ、その子ども心を忘れてはいけないよ。
じゃないとこんな大人になるからね。
「ねえねえ、Aお姉さん!」
可愛らしく私を呼んだのは、眼鏡っ子の江戸川コナン君。
目線を合わせるべく、私はその場にしゃがんだ。
「ん〜?なぁにコナン君」
「ちょっと気になったんだけど、今まで何処で何してたのかな〜って」
「…どうして?」
何か探りを入れる様な言動と目だ。
私お馴染みの直感で、この子はただの小学生ではないのかもしれないと言う結論が既に出て来た。
「だぁって、リクオにーちゃんからお姉さんがいるって話はあったけど、中々会えてないって言ってたもん。それなのに急にこっちに来て何かあったのかなぁって思って!」
笑顔でそう言い切るコナン君に、思わず顔が引きつりそうになる。
……何この子、こわ。怖いわ〜。
弟と同じ属性の香りがするわ〜。ただの小学生じゃないわ〜。
ま、そこを上手くかわすのが私なんですけど。
「え!本当?なに、リクオ寂しがってくれてたの?お姉ちゃん嬉しいんですけど」
「ちょ、ちょっとコナン君!?そんな事今言わなくてもいいじゃないか!」
「ご、ごめんなさい〜」
そう言って話を流したら、リクオが思った通りの可愛い反応をしてくれた。
それを見たコナン君は、そこじゃない!と言いたげな顔をしている。
うむ、まあ適当に流すか。
この子面倒って事が今日だけでよ〜くわかったし。怖いし。
「はいはい、話すよちゃんと。私はお仕事でね、ずっと遠くの海外にいたの」
「お仕事で海外に?凄いですね、Aさんまだ若いのに」
「これでも私成人してるんだよ」
「ふぅ〜ん…。なんのお仕事してたの?」
…しつこいな。
「そこは企業秘密かなぁ?ま、この切国はその時の相棒だったとだけは教えてあげるけど」
笑顔で企業秘密、と言った途端、コナン君の眼鏡と瞳がギラリと光った気がした。
え、なに。
怪しまれてるの?小学生に?
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橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを待ってます!(*´ω`*) (2021年9月25日 21時) (レス) @page15 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり - 好み過ぎて語彙力どっかに飛んでいきました (2020年6月2日 22時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
いまづき(プロフ) - 早く続きが読みたいですね! 応援してます! (2019年5月26日 20時) (レス) id: 14b35c0538 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 主〜!灰原哀って子が志保ちゃんですぜ!てか、皆生きてる!ふー↑↑↑↑ (2019年4月14日 21時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2019年2月25日 1時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヒア | 作成日時:2019年1月31日 15時