・ ページ4
・
ちらりとリクオを見遣ると、腕を組み目を瞑りながら考えていた。
というか…何でお父さんとおじいちゃん笑ってるの。
「三代目、どうするかお決まりになりましたか?」
「……おい、A」
「はい、なんでしょう?三代目」
どうした?と首を傾げながら、そう問いかけると少し不機嫌そうに睨まれた。
弟よ、何故睨む?
何もしてないぞ、まだ。
「三代目、じゃねえ。リクオだろ」
「え」
「「ぶふぉ!」」
子どもの様に拗ねてるリクオを思わず凝視したら、隣にいたお父さんとおじいちゃんが吹き出した。
「リクオ、おまっ、それ今言う事かよ…っぐふ!?」
少し五月蝿いのでお父さんに肘打ちを食らわせて、黙らす。
それを見たおじいちゃんはすぐ黙った。
え、なに、え?
つまり、私が『三代目』って呼んでるから拗ねてんの?ねえ、えぇ、マジ?
我が弟、可愛い過ぎか。
確かに先程からずっと敬語で話してる。
彼らの事は結構大事であり、そして自分は補佐だから。
立場上今はこう話してるだけだ。
「え、えーと…」
「呼んでくれねえのかい…?」
子犬の様にこちらをじっと見つめてくる。
くっそズルい!!
そういうの弱いって知ってやってんでしょ!
ったく、もー…しょうがないなぁ。
ふぅと小さく息を吐きながら呟いた。
「り、リクオ。もう決まった…?」
「ああ、決まったぜ。A」
名前呼んだ瞬間に急に嬉しそうにキリッてすんなよ!抱き締めたくなるでしょー?
「オレの配下になるかは一先ず置いといて、今はAの配下って事にする。
そうだな…補佐直属刀剣部隊、ってのはどうだ?」
「補佐直属刀剣部隊、ね…。いいんじゃねえか?なぁ、お前ら」
復活したお父さんが氷麗達に聞くと、無言で頷いてくれた。
私はとにかく奴良組に、本家に刀剣男士のみんながいると言う事に対して嬉しくて仕方なかった。
とりあえず、リクオに礼を言わなくては。
「リクオありがとう!さっすが我が弟!」
がばりと抱き着く。
そのままよしよしと頭を撫で回した。
すると、それを見ていたまんばと厚が口を開いた。
「「主/大将、頑張ったご褒美は?」」
ご褒美と言うのは頭を撫でたり、ハグしたりする事。
いつの間にか我が本丸ではその様な決まりができていた。
「うん、よく頑張りました!」
まとめて抱き締めると、二振共私の背に手を回し抱き締め返した。
それを見てまたリクオが拗ねたのは、数秒後の話。
318人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを待ってます!(*´ω`*) (2021年9月25日 21時) (レス) @page15 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり - 好み過ぎて語彙力どっかに飛んでいきました (2020年6月2日 22時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
いまづき(プロフ) - 早く続きが読みたいですね! 応援してます! (2019年5月26日 20時) (レス) id: 14b35c0538 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 主〜!灰原哀って子が志保ちゃんですぜ!てか、皆生きてる!ふー↑↑↑↑ (2019年4月14日 21時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2019年2月25日 1時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サヒア | 作成日時:2019年1月31日 15時