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「病院のシャワーでいい、彼氏でもないのに借りれるわけがないだろう」
机の上に置かれた部屋着を白石に返しながら何気なく発した言葉
頭の中で反芻してみると、「お前は何を言っているんだ」と全員から突っ込まれそうなくらいの大失態を犯していることに気づく。
これでは、俺が好きだという気持ちがバレバレではないか。
俺は彼女のことが好きだが、彼女が俺の事を好きかわかるかと聞かれたら答えられない。
分からない。
彼女も言葉を反芻したのか、耳まで赤くなってしまっていた。
「あ......いや、その......すまない」
「う、ううん...あるよね、そういう時。うん、...大丈夫よ、大丈夫。じゃあ、ご飯食べて仕事行こっか...ね」
ああ、どうしよう。
このまま朝食を大人しく食べて、大人しく出勤するのか俺
とんでもない失態を犯してしまったが、これをポジティブシンキングで考えてみたらどうだろう。
これはチャンスではないか?
彼女が俺のことが好きでない可能性もあるが、このまま伝えずに1週間が経って、トロントに戻って1年、2年、3年と過ごしていくか、たとえ振られてしまってもいいから自分の気持ちを伝えて潔くトロントに戻って過ごすか
どちらがいいんだ、藍沢耕作。
その頭を使って答えを出せ。
そして答えを今すぐ目の前の女に伝えるんだ。
でなければ、一生の後悔が残るかもしれないぞ。
そんな俺をよそに、白石はよろけながら朝食の支度をしようとキッチンに立つ。
俺はその手首をぎゅっと掴んで引っ張った。
「わ」と小さく声を出し体勢を崩した白石を、腕の中にすっぽりと埋める。
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Noa(プロフ) - あかりんごさん» はじめまして。pixivでしたら同一人物です。見つけて下さりありがとうございました。 (2020年8月16日 16時) (
レス) id: e4c16b987b (このIDを非表示/違反報告)
あかりんご - 私この小説見たことあります！！！確かpixivだったような…違ってたらごめんなさい (2020年8月16日 16時) (レス) id: 89de9314a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sakuraba_akebi | 作成日時：2020年6月30日 17時
