末っ子のもう一人ご存じですか？？ (ページ45)

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生きる代償ページ45

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復帰して半年。

アンチの数は増えることも減ることも知らない、
ただ、見ないようにしているからか一々凹むことは減った。

ただ、リハ終わりにお風呂に入った時に私はまだ完全に治ってるわけじゃないことを何度も思い知らされる

『っ……、、』

身体に付いている傷。最初よりこそ薄くなってるものの完全に消えた訳では無いそれは私の心をまだ闇に堕とそうとしてる

その都度見計らったように樹がお風呂場の外まで来て声を掛けてくれるから鏡から目を逸らして少しだけ乱れた息を整える

『ごめん、樹。』

田「いいから、汗流せたか？」

『うん、流せた』

田「ならいいよ。ほら、楽屋戻って髪乾かすぞ」

濡れた髪の毛をタオル越しにわしゃわしゃする樹

それが凄く心地よくて涙が出そうになった

高「あ、おかえりみや～…髪乾かそうか？」

松「は？高地いっつも乾かしてるじゃん。次俺」

『今日は樹。』

田「どんまい(笑)…ほら、みやそこ座れ」

ドライヤーのうるさい風の音にかき消されるくらい小さな声で彼にありがとうと述べれば鏡越しに微笑まれ風の音で聞こえはしなかったが「生きてくれてありがとう」そんな事を言ってる気がした。

松「ねぇ！それみやに貰ったやつだから触んな！」

森「北斗うるさーい！(笑)」

あぁ、こいつらと居ると些細な事でも結構幸せだ。

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