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小さい頃に重い心臓病を発症した私は家族と離れて長年病院生活を送ってきた。
発作が起こるのは日常茶飯事で、何回も手術を受けたり、それはもう過酷だった…ような気がする。
だって病院が小さい頃からの家みたいなもんだったし、お父さんやお母さんもそばにいてくれて、先生も看護師さんも優しかったから、全然寂しくなかったしね。
学校は行けなかったけど、通信で勉強して成績はキープ。
世間で言う中学３年の時、私に嬉しい知らせが入った。
「退院出来るの！？」
「こらこらあんまり興奮しちゃ駄目だよ。退院と言ってもすぐじゃないけど…容態も落ち着いてきたし通院はしてもらうけど、高校は通ってもいいよ」
「ホント？」
「うん。だから受験してみたら？その代わり、運動は許可出来ないから、そこだけは理解してね。今までよく頑張りました」
「ありがとう、先生」
退院に向けて家の近くの高校を受験して見事合格！
そして退院の日。お父さんとお母さんが迎えに来てくれた。
「んーと、これで全部かな？」
「そうね。…寂しい？」
「ちょっとだけ。でも、まだこの病院に通院するから寂しくないよ。それにお父さんとお母さんと暮らせるんだし」
「A…。よく頑張ったわね！」
先生達に見送ってもらって、車に乗り込む。
「いや〜でも良かったな！」
「そうね！家族でお祝いパーティー…といいたい所だけど、智がいないのよねぇ」
「智？誰？」
「「え？」」
車の中で親の動きが止まった。
あれ？なんかまずい事言ったかな？
「ねぇ…A、あなたの名前は？」
「崎元Aでしょ？」
「あー…崎元は母さんの旧姓なんだよ、A」
「え？」
「あなたの本当の名字は大野なのよ。それで、智はあなたのお兄ちゃん。あの子、有名人だから敢えてお母さんの旧姓を名乗らせてたんだけど…」
「え？お兄ちゃんがいるの？大野智…ん？」
「あー…覚えてないか。人気アイドルグループの嵐のリーダーはお前のお兄ちゃんだよ」
「え！？」
退院の日、私は兄がいること、その兄があの嵐のリーダーであること…つまり私は大野智の妹であることを知らされた。
心臓、耐えられるかな？
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かなた(プロフ) - みぃこさん» コメントありがとうございます。ちまちまと更新していきますのでよろしくお願いします(^-^) (2018年4月5日 10時) (
レス) id: 864d26c032 (このIDを非表示/違反報告)
みぃこ(プロフ) - こんばんは☆凄く面白いです(^^)これからも更新楽しみにします(*^^*) (2018年4月4日 20時) (レス) id: 22f30ee0ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：崎元かなた | 作成日時：2018年4月4日 7時
