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「今日も聞きたいことある感じです？」
思い出したことをそのまま口に出せば、少し驚いたような表情をしてから頷いた。
「あー…良ければ今聞きますよ。今日あと一時間以上バイトあるんで、待たせるのは悪いなぁって…」
高「一時間かー…。けどなぁ…」
一時間は長い。けど今聞くのも…。と行った感じでチラチラと二人の笑い声のする方を見ながら悩む素振りをする高地さん。2人がいると聞きづらいこと？
聞きづらいことってなに？と疑問を感じていれば、目の前の顔が決心したように顔をあげる。
高「ジェシーと二人で遊んだの？」
「…それ？」
高「…気になって」
もっとすごく重大なこと、かと思ったのに意外とパッと応えられる質問でちょっとだけ気が抜ける。むしろなんでそれを聞きづらそうにしたのか。
「遊んだ…というか買い物行ってご飯食べて…ぅていうのはしましたよ」
高「しっかり遊んでるじゃないですか」
「誘われたんで。…それがどうかしました？」
高「…いや、ちょっと気になっただけ、なんです」
なんで気になったのか。それが気になりだして、今度は私が聞こうか悩み始めたところで騒がしい二人がレジの方にくる感じがする。
高「ほんと、ちょっとした興味なんで気にしないでくださいね」
「…はぁ。まぁ、高地さんがそういうなら、気にしないことにしておきます」
ジ「二人ってなんで敬語同士なの？」
カゴをドンと台に乗せたジェシーさんが不思議そうな顔をして私たちの顔を見ながら聞く。
「なんでって言われても…」
高「初めましてがそうだったから？」
樹「俺に対しても敬語だよね？」
「そう…ですねぇ」
私と高地さん、最初はただの店員とお客さんだったんだから。自然とそのままなのはしょうがないでしょ。ジェシーは本人から「敬語やめて、呼び捨てして」と言われたからそれで馴染んだだけで、他の人にはいまだに敬語なんだから。高地さんだって樹さんだってそのまま。
樹「俺らタメだし、そういうのいらなくない？高地だって別にいいべ」
高「え！？あぁいい、けど…」
樹「むしろその方が嬉しいし？なぁ？」
高「…同意を求めんな」
樹「嬉しくねぇの？」
高「二択でいったら…まぁ…」
ジ「だってよ？」
大量の缶とおつまみをレジに通しながら進んでいく話を聞いていた。聞いていた、けど…。
視線を感じて手元から顔を上げれば３人の目がこちらを見ている。…これは、もしや？
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作者名：天羽
| 作成日時：2022年11月30日 3時
