もう親友なんて思わない

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当然夜食なんて喉を通らなかった。

食べてもトイレで吐いてしまう。

母は心配してくれたが、父は興味なさげだった。

「もう今日は早く寝なさい」

母の優しさに甘え、私は眠りについた。

呑気に寝ている暇ではないのに。






目覚まし時計の代わりに母の声で目が覚めた。

「おはよう。学校行けそう？」

"行きたくない"という言葉が喉まで出かかった。

だが母に心配して欲しくないという気持ちが打ち勝ち、頷いてしまった。

いつもより遅めに登校すると、彼女は既に来ていてニヤニヤと私を見ていた。

廊下で花音たちも見ている。

「ねぇ、ちょっと来て」

彼女は笑いを堪えながら私をトイレに連れ込んだ。

「何」

「占ツク如きでそんなに病むもんなの?(・・・・・・・・・・・・・・・・)」

どこか聞いたことある台詞に私は思わず顔を上げる。

「…なに、被害者ヅラしてんの？」

「…うるさい」

「あんた、人を信用し過ぎじゃない？あんなお誘い鵜呑みにしちゃうなんて…」

彼女は私を軽蔑して踵を返す。

「私たちも被害者だからね、A。それをよーく覚えておいてね」

胸を押され、私はよろけてトイレの床に尻餅をついた。

側で様子を見ていた花音がクスクス笑う。

彼女とすれ違いで入ってきた花音は腰を屈めて私に手を差し出した。



「やっぱりAちゃんのこと、助けたくなっちゃう。これからもあの子と私の為に、痛ぶり続けられてね〜」

私は花音の腕を払ってトイレから出た。

涙が溢れる。

こんな結末を迎える気じゃなかった。

馬鹿だ、私は。

因果応報でしかない、こんなの…。




私の学校生活は、奈落の底に落ちていった。

占ツクのせいで。

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