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帰宅すると、すでに母がいた。
家計簿をつけていた母は私に気付くと、悲しそうに見つめてきた。
罪悪感に襲われ、私はそそくさと部屋に入る。
「ご飯、冷蔵庫にあるからあっためて食べてね」と扉の向こうから聞こえた。
私は鍵を閉めてベッドにダイブする。
ベッドが軋むのが感じられた。
すぐさまスマホを取り出し、あの小説を開く。
「え?」
私は無意識にそう漏らしていた。
続編に突入し、ようやく85話というところで、可笑しな書き込みがあったからだ。
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よぉ、お前ら。パスワードを変更しなくていいのかぁ?ww
じゃないとずーっと俺に荒らされるぜ?w
にしてもこの小説、クソつまらんな。作者にバカ下手くそな奴がいるだろ。あ、俺も語彙力ないけど。
ある奴は比喩とか伏線貼ってるけど、ある奴は会話文しか書いてないぜ。
しかも矛盾点があるし、話とんでるし。
こんなのが人気とか占いツクールも堕ちたなw
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私は急いでボードにとんだ。
びーんず変な書き込みがあります!皆さん気づきましたか?
モヤシ勿論!本当に怒れる…
まよねーず荒らし、っていう奴ですよね?どうにか出来ないんでしょうか?
イクラパスワードを変更、か。変更して収まるなら良いけど、ボードで分かっちゃいますよね
やっぱり、占いツクール以外でのやり取りが一番無難なのではないだろうか。
それでも何かしら欠点がありそうだが…。
まよねーずあの、別で小説を作り、そちらでパスワードだったり重要な情報を書き込むというのはどうでしょうか?その小説自体にパスワードをかければ、私たちしか読むことが出来ませんよ?
びーんず良い案だとは思います。でも、その小説のパスワードをどこで教えるかが問題では?結局ボードにパスワードを書き込むことになりますよ
まよねーずそうでしたね…
モヤシ私たちしか分からないパスワードを作ろうよ
イクラどうやってですか?
モヤシコメント欄でパスワードを公開するでしょ?例えば1234、ってパスワードを書き込むけど、本当のパスワードは4321。逆から読む感じ
びーんずでも結局そのパスワードはボードに書き込むので、意味は無いのでは?
あーもんどアンタたちが荒らしを装ってる、なーんて説は駄目?
初めて彼女の書き込みを目にした。
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黒兎 - いや、途中からワンチャン、あーもんど以外みんな犯人なのでは?と思いましたがまさか本当にあーもんど以外犯人とは…。ガチで考えさせられるお話でした…。ネットっていいとこもありますが、怖いとこもありますね…。 (12月3日 17時) (レス) @page50 id: 635396ef9e (このIDを非表示/違反報告)
東方の人 - いやぁ…ネットって怖いですね…もうちょっと続きが読みたい…まさか共犯者だとは。あーもんどは共犯者じゃなかったのか…めっちゃ面白かったです。続編読みたい (12月3日 11時) (レス) @page49 id: c42377ac9e (このIDを非表示/違反報告)
人間失格者 - 気になってみていたら読み切ってしまいました。文才がありすぎますし・・・。声が出ないです。それと同時に「いじめのこわさ」も知れました。高評価しますね。 (12月3日 7時) (レス) @page50 id: 160b940a6c (このIDを非表示/違反報告)
如月蛍(プロフ) - いやぁ、、、末恐ろしいですね、作者さんが…なんかもう、ほんとえぐいです。描写はリアルすぎるし、なんかもう泣きたくなりました。 (12月2日 20時) (レス) @page50 id: f21139aa84 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮 飴利(プロフ) - フィクションだと知ってすごく驚きました!荒らされたことはあるのですが、そこからの仲間割れという恐ろしさ、とっても勉強になりました! (12月1日 7時) (レス) id: bd79476487 (このIDを非表示/違反報告)
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