66 ページ22
貴方side
お父様はソファーの上に堂々と座ってにこやかにそう言った
母「…A、お風呂沸かすように言っておくから部屋に行って荷物の整理、してきなさい？」
貴『え？あ、ありがとうございます…？』
私はお母様に部屋に行く前耳打ちをされた
父「？？なんて言ったんだ？」
母「んもう！！あの子の状況から見てそんなこともわからないの？！貴方それでもあの子の父なわけ？！」
父「なっ！！…すまない…」
母「全く…乙女は大変なんですよ、特に…あの方に連絡しないと…！」
私は自室に入った途端病んだはずの涙がまた溢れる
我慢出来るわけないじゃん…優しい目で、優しい声で
【辛かったわね】なんて言われたら
貴『…っ…おか…あ…ま』
私は蹲ってひとり泣いた
少し落ち着いた私は湯船に浸かった
なんであんな事言ったの…
私の幸せを心から願うなんて
シューさんと一緒じゃなきゃ、意味ないのに…
貴『…出よ』
私は湯船から足を出した
お風呂に上がって、まだ部屋に1人籠った
部屋のレコードからクラッシックの音楽が流れてきた
これ、なんだっけ…
レコードの裏表紙を見る
シューベルト 野ばら D.257
今1番見たくない名前…
私が強くそれを握りしめた時
？「大丈夫？その音楽、嫌か？俺があげたんだけどな？そのレコード」
ドアから声がしたので振り返った
貴『矢暢さん…どうしてここに…』
矢「Aの母さんと颯希から連絡もらったんだよ、試しに来てみたらレコード見ながら泣きそうになってんだもん。今くらい、あの時と同じでいいんだぜ？」
お母様…颯希…
貴『…矢暢兄ぃ…っ…』
私は両手で顔を隠した
また、涙が溢れないように
矢「よしよし、辛かったな」
矢暢兄は私を抱きしめて頭を優しく撫でてくれた
貴『…仕事、どうしたの？』
矢「終わったよ、ってかこんな時まで他人の心配すんな。お前の方が辛いだろうが、優しすぎなんだよお前」
貴『…うるさい』
矢「ハイハイ笑」
そういえば、昔にもこんなことあったような…
その懐かしさからか、わたしは静かに寝てしまった
颯「兄さん、お嬢様の状態は？」
矢「ぐっすり眠ってるよ、にしてもこいつがこんなになるって相当のことがない限りないよな…颯希、なんか知ってるか？」
颯「分からない、けど震えた声で迎えに来いって言われた」
矢「そうか…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミミ(プロフ) - 返事書いたよ〜 (2020年9月29日 11時) (
レス) id: 02e747571d (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - 久し振りな更新でスゴく面白かったです!返信書いたので後でボードに遊びに来てくださいね!聞きたい事書きましたので! (2020年1月2日 0時) (レス) id: cbdaf79d75 (このIDを非表示/違反報告)
よらく - すっごい面白いです！あぁもうシューさんマジ尊い！ (2018年11月2日 21時) (レス) id: 6e97252ce6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆ - ワー君すごくかっこいいよ！！！ (2018年2月11日 18時) (レス) id: a2784a8650 (このIDを非表示/違反報告)
まりぇしぃ - 押し倒しちゃっていいのn(( んあぁやっぱりクラシカロイドは最高ですね(( (2017年10月16日 0時) (レス) id: 81b265954a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：琉兎 | 作成日時：2017年9月23日 22時
