「三十六日」 _______。 ページ37
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夕暮れ時。
ドリフェス前にも関わらず、いろいろなユニットが総出で猫屋敷小町を探した。
あの昼の一件があった時、明星スバルと同じユニットである遊木真が放送委員であったため校内放送を入れたのだ。
すると校内では一斉に猫屋敷小町を探しに出た。
一時間、二時間と経てど見つからない。
ふと、鳴上嵐は思い出す。
「もし、私が居なくなったら真っ先に見つけてください。始めてあなたと出会った場所にいるので。…いなくなっちゃわない様に頑張りますけど。」
と小町がいつぞやの日に行っていたことを。
それを放送で流した。
始めてあった日のことを覚えていても、場所までは良く覚えていないみたいだった。
噴水で、水の妖精が『ぷかぷか』と思い出す。
「ざばん」
噴水からゆっくりと乗り出すと、適当に低木をかき分けた。
するとそこには小さな女の子がいた。
この学院には珍しい女の子が。
「…『こまち』?」
「…深海…せんぱい?」
涙を流しながら赤くはれた目で見てきた。
「わたし、もう、消えちゃいそうです。」
震えた声で。
そんな彼女を優しさで包む彼は、
「『きいて』ください。ほら、『みんな』『こまち』のことを『さがして』いますよ。」
「猫屋敷!どこなのだよ!」
「ま〜ちゃん!でてきて!俺、わがまま言わないからぁ!」
「小町ちん!に〜ちゃん、寂しいんら!早くでてくるんら!」
小町、猫屋敷、個性的なあだ名でキミを呼ぶ声が学院中で響く。
「ほら…♪『こまち』は『みんな』にちゃんと『あいされて』いるんですよ?いきましょう?」
めずらしく、深海奏汰は先輩をしていた。
泣く猫屋敷小町の手を取って、走り出した。
「『みなさん』!『こまち』がいましたよ!」
思わず「わっ…」といってしまいそうな駆け出し方にも小町は気力をなくして何も言えなかった。
泣き疲れたのだ。
「猫屋敷っ…!」
斎宮宗は抱き着いた。
またこれも声が出ない。
「…斎宮…先輩?」
「お前がいなくなったときいて驚いたのだよ!…もう、消えてしまうのは嫌なのだよ…!」
「あ、、、そう、ですね。」
「小町…アンタって子はぁ!何時まで心配掛ければいいの!いい?アンタのためだけに学院中が動いたんだからね!」
「…私は、いらない子じゃないんですか。」
その一言に朔間零は激怒した。
いつもの口調ではなく、怒っていることがよく分かるように。
「三十七日」 _______。→←「三十五日」 「メイトに行ってきます。」なんて言わせない。
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暇じゃない暇人(プロフ) - スーさん» 大変長らくお待たせいたしました。このコメントを読んでいらっしゃるとは思いませんが、悪女の名前変換が可能になりました! (2022年2月14日 21時) (レス) id: 6b8c29da34 (このIDを非表示/違反報告)
スー(プロフ) - あの、とても面白いんですが、主人公の名前と悪女の名前変換できるようになりませんかね?悪女は友達と名前が同じで少し嫌な気分になったというか…。でも、できたらでいいですよ! (2018年8月7日 18時) (レス) id: abfb1a2b9b (このIDを非表示/違反報告)
暇じゃない暇人(プロフ) - 龍果靈さん» わざわざコメントありがとうございます!一鶴さん、多分冒頭を呼んでいませんね。マナー違反です…あ、本当に龍果靈さんの言葉励みになります!これからもよろしくお願いします。 (2017年8月10日 13時) (レス) id: f9aa411c9b (このIDを非表示/違反報告)
龍果靈(プロフ) - メイトに釣られやってきました!(結構前に)愛読させて貰ってます〜。...前の人(Knightsの一鶴?さん)ボロっかす言いますねぇ...特になにか小説かいて人気出てる訳でもないのに...頑張って下さい!応援してますっ! (2017年8月10日 0時) (レス) id: 11187e154c (このIDを非表示/違反報告)
暇じゃない暇人(プロフ) - 芽卯さん» ありがとうございます!王様…もっと活躍させる予定です!これからもよろしくお願いします! (2017年7月23日 16時) (レス) id: f9aa411c9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暇じゃない暇人 | 作成日時:2017年5月12日 22時