20.mg ページ20
突然姉ちゃんが大声を出したかと思うと、入口を塞ぐ俺を割と本気で突き飛ばした。
そのまま最寄りの部屋へと駆け込むと、施錠したのか金属音が俺の耳を掠めた。
てかそこ、俺の部屋なんだけど。
姉ちゃんが本気で近寄るのを拒んでいた汚部屋なんだけど。
「ったく、何なのよ。ここまで頑固な亮子は初めてだわ。」
「もぅ、我儘なんだからっ！！」
「お姉ちゃんったら、せっかく北美お姉様と優子ちゃんがわざわざ準備手伝いに来てくれたってのに....。ねぇ、普通に酷くない？」
「....とりあえず帰ってもらえません？姉ちゃんのことは、俺がなんとかするんで。」
「あら、頼もしいこと。じゃあ時間も時間だし、そろそろ失礼するわね。行くわよ、優子。」
「うん....お邪魔しました。」
「二人共、今日はお姉ちゃんがごめんなさい。あんなお姉ちゃんだけど、見放さないでやってください。お願いします....っ」
「ラウ子ちゃんが謝ることないわ。それに私達、これまでに何度も喧嘩した仲よ。」
「今はちょっとお互いのことが嫌いかもしれないけど、きっと一週間もしたらいつもの私達に戻ってるから！心配しなくても大丈夫だよ、ラウ子ちゃん！！」
「そう、ですか....。」
「明日、幸運を祈ってるわ。そう伝えてちょうだい、蓮くん。」
「....わかりました。」
「じゃあね、ラウ子ちゃん。また遊びに来るね！」
「はい、楽しみにしてます....！」
そう言い残すと、二人は本当に帰って行った。
自分達が説得するとか言い出されたらどうしようかと思ったけれど....そこは大人なんだな、高校生って。
「....ラウ子、お前とりあえず姉ちゃんに謝れ。」
「はぁっ！？なんで私が？」
「泣いてたじゃん。」
「なによ、蓮くんの中では泣いた方が偉いわけ？正しいわけ？」
「そんなんじゃねぇよ。....わかった、もういい。お前はここ片付けてリビングに居ろ。俺がいいって言うまで二階に来るなよ。」
「何それ、意味わかんない！！」
「兄ちゃん、ラウ子のこと頼んだ。」
「え、俺！？」
半ば無理矢理二人を一階へ降ろし、俺は自分の部屋のドアをノックする。
開けてはくれないものの、中から控えめにノックでの応答が聞こえてきた。
「....姉ちゃん、大丈夫？」
「蓮....？」
「大丈夫、俺しかいないよ。」
「ごめん、勝手に入って....」
「別にいいよ。他の部屋に入られるより全然いい。」
再び金属音が鳴ったけれど、ドアは開かれない。
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まなお(プロフ) - れいんさん» ありがとうございます！私も読ませて頂こうと思います。素能家、いいですよね！教えていただきありがとうございました！ (2020年6月4日 13時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 作品名は「家族ですの。」、作者様は「ミントアップルティー」さんです。 (2020年6月4日 11時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» 私も読んでみたいので、よろしければ作品タイトルや作者様のお名前を教えて頂けませんか？ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» そうなんですね、ご報告ありがとうございます！私と同じような趣味の方がいらっしゃるということですね、仲間が増えたみたいで嬉しいです！！仮に真似だとしても、こんな駄作を参考にしていただけたということで、認められたみたいで幸せです！ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 私はmmabの小説を読み漁っているのですが、このお話によく似た作品を見つけました。類似している作品の方が後に作成されていたので、真似ていたとしたらもう一つの方かなと思います。作者様があまり気にしていないなら大丈夫なのですが…一応報告させていただきました。 (2020年6月3日 20時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなお
| 作成日時：2020年1月18日 1時
