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中原様と私10 ページ11



「A、絶対中也の元から離れてはならぬぞ…良いな?」


『はい、わかりました紅葉様。


____お仕事頑張ってください…。』


私はポートマフィアの地下室に繋がる廊下の手前で紅葉様を見送った。

今回のお仕事は長丁場になり、紅葉様のご自宅の警備に部下を手配できないため私はポートマフィアで待機するよう紅葉様に指示が下った。



ポートマフィアは私にとって苦手な場所。


皆、私のことを【泉 鏡花の代用品】として見ているから。私は弱い、何も出来ない。

護身用に必要最低限の体術などを習っただけで後は紅葉様のご自宅で勉強等をしているだけだったから。


「では頼んだぞ中也。」


「任せてください、姐さん。」



そう言って中原様も紅葉様を御見送りして冷めた目で私を見た。


「佃 Aだったよなァ、行くぞ姐さんは暫く帰ってこねェからな。」


『…はい。』



紅葉様と並び五大幹部に君臨する中原様は少しだけ知っていた。よく紅葉様とお仕事を共にされて、会話にもよく出てきたから尚更だ。


程よい距離を保ち中原様について行った。迷路みたいなポートマフィアは迷えば最後、侵入者と見なされ大変なことになりかねない。


連れてこられたのは中原様の執務室だった。

好きに過ごしていい。と言われて私は迷わず部屋の片隅で本を読んだ。

紅葉様から勉強用に頂いた本は厚く重いが貰った日から数日で読み切ってしまい。今でも読み返している。




一人で本を読めば誰の迷惑にもならない。

黙々と読んでいたが中原様がきになり視線を少し向けると熱心にお仕事をしていた。


紅葉様もあんなふうに毎日お仕事をしているのだろうか、疲れているのにも関わらずそれを一切感じさせないぐらい私に接していると思うと胸が痛くなった。



「そんな難しい本よく読めんなァ。」


『!?、…ひッ…!』



いきなり背後から声をかけられ私は驚き椅子から立ち上がって悲鳴を上げた。

ぼーっとしていて気づかなかったが背後から距離を縮められていたのだった。


『っ…すみません中原様。

みっともない姿を…』


「嗚呼、気にすんなよ。邪魔して悪かったな…その本俺は手前ェよりもっと遅くに読んでたんだよ。」


そう言って、偉いな。と褒めて頭を撫でてくれた。




中原様は【泉鏡花の代用品】として私を見ているのでわなく


ただ1人の少女として私を見てくれた。

ちょっとした日常【番外編】→←紅葉様と私9〈タイトル変えました。〉



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 尾崎紅葉 , 初恋抹茶   
作品ジャンル:アニメ
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まがおちゃん - めちゃくちゃすこです…!更新待ってます!! (2019年7月7日 10時) (レス) id: 1eba992f2c (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 私、鏡花ちゃんも中也さんも、和装少女も好きなんで、この作品、好きになりました! (2018年7月21日 1時) (レス) id: d9fe0571d4 (このIDを非表示/違反報告)
中原中也の帽子 - めちゃくちゃ続き気になります……!!!更新待ってます (2018年3月11日 19時) (レス) id: 75e7a0f9f8 (このIDを非表示/違反報告)
アイスココア - めちゃくちゃ好きです!更新待ってます!!! (2018年3月4日 23時) (レス) id: 75e7a0f9f8 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - あ、、、、切ない、、、 (2017年10月9日 17時) (レス) id: 21f68f96dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:初恋抹茶 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年9月12日 20時

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