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紅葉様と私1 ページ2




カチカチと、急かすように針は動き

空は朱色になって向こうの空から夜がやってこようとしていた。



ガラッ、と襖が開く音がして後ろを振り向くと少し疲れた顔をした紅葉様がいた。


『おかえりなさいませ、紅葉様。』


持っていた手荷物を受け取り、資料は仕事部屋の机に置いた。

急いで戻り、紅葉様は既に御膳を前に座っていた。


「そう急がずとも食事は逃げぬぞ。」


クスクスと笑われ少し恥ずかしいと思いながら私も笑うしかなかった。

落ち着いて、御膳のまえに座り2人で食事を始めた。


「…今日の任務は矢張りAを連れていかなくて正解だった。

少し危険だったのう…。」


溜息をつきながら焼き魚に手をつける紅葉様に私はすかさず口を開いた。


『紅葉様、私は大丈夫ですから…いつでもお側に…!』






「駄目じゃ。」





「私はお主に傷一つ付けたくない…。

鏡花も失って…Aも失うのはもう嫌じゃ。」



手を添えられ、口元に付いたご飯粒を拭い私を優しく包んだ。


いつもそうだ。






私の後ろに泉鏡花はずっと着いてくる。


私の存在は泉鏡花として成り立つような気分にいつも苛まれ。




いつしか、紅葉様が私の名前を呼ばず




「鏡花」


と呼ぶようになったら?





怖い、怖いの。




だから少しでも私にしか出来ないことをしているのに。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 尾崎紅葉 , 初恋抹茶   
作品ジャンル:アニメ
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まがおちゃん - めちゃくちゃすこです…!更新待ってます!! (2019年7月7日 10時) (レス) id: 1eba992f2c (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 私、鏡花ちゃんも中也さんも、和装少女も好きなんで、この作品、好きになりました! (2018年7月21日 1時) (レス) id: d9fe0571d4 (このIDを非表示/違反報告)
中原中也の帽子 - めちゃくちゃ続き気になります……!!!更新待ってます (2018年3月11日 19時) (レス) id: 75e7a0f9f8 (このIDを非表示/違反報告)
アイスココア - めちゃくちゃ好きです!更新待ってます!!! (2018年3月4日 23時) (レス) id: 75e7a0f9f8 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - あ、、、、切ない、、、 (2017年10月9日 17時) (レス) id: 21f68f96dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:初恋抹茶 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年9月12日 20時

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