テレパシー少女は夢をみる2【轟焦凍】 (ページ15)

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No.64 ページ15

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「それ、恋じゃん！！！」

「芦戸さん！？」

『何で分かったの！？』

「合ってるん！？」

大声で掛け合う私たちは完全に変な人だ。周りにいたA組数人も何だ何だと騒めくが、今の私には関係ないくらい心臓がバクバクしている。

「だって顔が恋する乙女じゃん！しかも、好きな人のことを考えて何も手につかないって、完全に恋だよー！」

『顔？ていうか何もではないけど…』

「そうかぁ、轟かぁ。まークラス1のイケメンだし、個性もすごいし、そりゃ惚れるよね～」

『…轟くんはそれだけじゃないよ？

もちろんかっこいいし個性も素敵だけど、すごく優しくて私のことさり気なく守ってくれるし。

あ、でも天然なとこもあって可愛いし…』

「ストップ感宮さん！！心の声もれてる！」

『ハッ！私としたことが…ありがと緑谷』

思わず口にしてしまった轟くんの良いところ。無意識だったわけだけど、改めて口にすると好きなんだなぁ、と恥ずかしいような嬉しいような気分になる。

「青春やね！」

『うぅ…あ、でも変わったこともあったの』

「変わったこと？」

『うん、最近個性があんまり出なくて。制御出来てるみたい』

そう言うと、隣で凄まじい熱気を感じる。何かと思って見ると、緑谷がノートを取りながらブツブツと分析をし始めていた。正直怖い。