112〈深澤〉 ページ12
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さぁて、どうしたもんかな。
シャワーの音に紛れて聞こえてくる、泣き声にもならない程の嗚咽。
怖かったよなぁ。
男の俺でさえビビるもん。
俺があそこを通らなかったどうなってたか…想像すらしたくない。
夜の繁華街。
所謂そういう関係の女と、少し飲んでから俺ん家行く？なんて話しながら歩いていると、結構チャラめの男2人組に絡まれてる女の子がいて。
うわぁー、関わり合いたくねーなんて、周りの大人と同じように見てぬ振りを決め込もうとおもっていたのに。
『……っやだ』
聞こえてきたのは、どこかで聞いたことのある声。
男たちの隙間から見えたのは、よく知っている女の子。
「はっ？！マジか…」
そっからは、なるようになれと…なんとか追っ払って彼女のそばに近付いたけど。
暗闇で膝を抱えて震えるAちゃんに、さすがの俺も腸が煮えくり返る思いがした。
俺までが怖がらせちゃダメだと、努めて優しく声をかけ、何とか家まで連れて帰ってきたけど。
このままここに置いといてもいいけど…
彼女を安心させてやれるのは、俺じゃないよな。
なべ？舘さん？
…………いやぁ、アイツかな。
電話を掛けると、3コール目程で「もっしもーし。どうした？ふっか」って、夜なのに呆れるほどのテンションの佐久間。
「おー、お前今何してんの？」
「いまぁ？バイト終わりにオタ友たちとカラオケ」
「そっか」
「何？どうしたの？なんか用事？」
「いや、今さ…」
なんて説明していいのか、頭を整理していると、『シャワー、ありがとうございました』とAちゃんが部屋に入ってきた。
その声はどうやら佐久間にも聞こえていたらしく。
「えっ？？はっ？なんで？」
いつも元気な佐久間らしくない、低い声が俺の耳に届いた。
「あーー…ちょっとまぁ、色々あって…あのさ…」
俺ん家来れる？って言おうとした俺の言葉を「意味わかんね、切るね」って、佐久間は電話を切ってしまった。
おっと、俺…やっちまった感じ？
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Haru_saku(プロフ) - kimiさん» 初めまして♪嬉しいお言葉ありがとうございます(^^)引き続き楽しんで頂けると幸いです (2021年3月18日 14時) (
レス) id: c429b5330f (このIDを非表示/違反報告)
Haru_saku(プロフ) - ゆふさん» いつもありがとうございます♪引き続きよろしくお願いします(^^) (2021年3月18日 14時) (レス) id: c429b5330f (このIDを非表示/違反報告)
kimi(プロフ) - はじめまして！すごく面白くてまとめてノンストップで読ませていただきました！続き楽しみにしてます♪ (2021年3月9日 2時) (レス) id: 3961ac874b (このIDを非表示/違反報告)
ゆふ(プロフ) - 移行おめでとうございます♪応援してます！ (2021年3月7日 23時) (レス) id: a88b967383 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haru_saku | 作成日時：2021年3月7日 14時
