■ ページ36
「・・・、」
誰だっけな、、、。
あの髪の毛・・・。
「えっ」
まさか。
まさか。
胸がドキッと飛び跳ねた。
あの黒髪。あの髪型。
後ろ髪のフォルムがめちゃくちゃ作ちゃんで、「いや、まさか」と口を押さえた。
でも、背格好が似てる人なんていくらでもいる。
男子3人組を見つめては「似てるだけだよね・・・」と顔を顰めた。
紺のTシャツに、腕時計。・・・見覚えある。
作ちゃんの私服を知らないけど、作ちゃんらしい気もするし。
どうしよう、死んでも制服姿見られたくない・・・。
とりあえずあれが作ちゃんじゃないことを願って目を逸らすと、廉が「買えたで！」って近寄ってきたから「廉！早く戻ろう！」って彼の腕を引っ張った。
怜「おかえり〜！」
「はい、これ！」
ながつにチュロスを押し付けて、「ちょっとごめんね」って言いながらながつの体に隠れるようにして列に入る。
怜「えっ！何！」
「なんでもないよ」
不自然にソワソワしてしまう私を不思議そうに彼は見つめてきた。
いつここを通るかわからないから、取り敢えずながつを壁にして隠れると「あっれー！」と久しぶりに聞いた会いたくない人の声が聞こえて「あれーん！」とながつが声を上げる。
うっわ・・・。
ヤダヤダ、学部一のイケメンにこんな姿見られたくないとくるっと背を向けると「Aちゃんじゃん？」と彼が私を呼ぶ声が背中から聞こえてきた。
「・・・、」
顕「うわー制服じゃ〜ん、めっちゃ似合ってるね！」
いくら苦手でも先輩だし一応「こんにちは」と頭を下げると彼は「あれ？誕生日？」と腕のバースデーシールを指差した。
「あは、」
顕「マジで？おめでとうじゃん！今度二人で飲み行こうよ」
怜「あー！俺も入れて！」
廉「1月まで待てよ！」
顕「俺とAちゃんで行くの！ね〜？♡」
「・・・遠慮しておきます」
廉「振られたー！」
怜「あれんが断られたー！」
顕「ふふ、まあいいけど」
怜「そういえばあれんなんでここいんの！？」
彼のポワポワした空気感とかペースとかについていけなくてやっぱり苦手だ・・・と二人と喋る彼を見つめて苦笑いする。
顕「Aちゃん、じゃーね？」
「はい、さようなら」
顕「ふふ」
向こうで待ってた友人二人と去っていった顕嵐先輩の背中を見つめては「どうかこれ以上知り合いに会いませんように！」と願ってたところばかり、だった・・・んだけど。
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ゆっきん☆(プロフ) - お話、ワクワク、ドキドキしながら、読ませてもらっています。続きが気になって途中で中断しなくちゃいけないときは早く続きが読みたくてソワソワしちゃいます。めちゃんこ、面白いです！！ (2021年10月10日 20時) (
レス) @page49 id: 6a5a4dc15b (このIDを非表示/違反報告)
しず(プロフ) - あらんですよね、？笑 (2019年5月24日 17時) (レス) id: 56d3701af2 (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - 大好きすぎます！らぶはうすからずっと愛美さんの物語を読ませて頂いていますが、カラクリが見えていく感じも、心情が繊細に描かれている感じもすんごく好きです！楽しみにしています！！ (2018年11月18日 0時) (レス) id: af868719a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき音 - 面白くて一気読みしてしまいました〜！作ちゃん沼に落ちてしまったお姉さん（笑）なので自分と重ねて見てしまいます…更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2018年11月16日 18時) (レス) id: 2587946e14 (このIDを非表示/違反報告)
chii(プロフ) - 更新停止されちゃったのかと思って、1ヶ月前から毎日チェックしてました！！おひさしぶりです、！はやく続きよみたくてうずうずしてます〜 (2018年10月30日 20時) (レス) id: 130f1a370d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛美
| 作成日時：2018年8月17日 0時
