6人の絆

#33 ページ33

ピンポーンと着いた先は私のお気に入りの場所



自販機で炭酸水を一本買って、



扉まで繋がっている階段に登って扉を開けると心地よい風がひゅーっと吹く








「んー……気持ちいいなー。」








落ちないようにフェンスがあるがフェンスから覗いてみると綺麗な景色が広がっている




そしてポカポカと暖かい太陽の下で飲む炭酸水が美味しい



おじさんみたいな言い方だけど、これは本当









「…もうこんなに飲んじゃったか…。」









ちょびちょび飲んでるはずが心地よすぎてペットボトルの中に入っていた炭酸水は底をつきそうだった









景色を見ながらフェンスに身体を預け、



ぼーっとしてるとガチャっとドアが開く音がした







足音が自分に近づいてきて、止まったなと思ったらその人はクンクンと匂いを嗅いでいた









“ 新海の匂いがする。 ”









この低い声は







「藍沢先生…？」



藍沢「お前、新海といたのか？」



「あ、さっきエレベーターの中であって…。」



藍沢「…ん。」



「…え？…うわっ」







藍沢先生は何故か不機嫌なオーラを放っていて、


顔を上げると見るなということなのか腕を引っ張られ、


腕の中へすぽっと埋まった









「藍沢先生、昨日から様子が変」




藍沢「普通だ。」



「そうかな…？」









藍沢「消毒だ。…消毒」





藍沢先生は自分に言い聞かせるようにそう言った




「…ショウドク…？？」









藍沢「…他の男と一緒にいるところを見たらムカつく」




「……え？…そ、それっ「冴島が目覚めたぞ。…早く来い。」









藍沢先生はそう言って私の前から去った









“ 他の男と一緒にいるところを見たらムカつく ”









藍沢先生、期待しちゃっていいですか。

#34→←#32

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す