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後々、ICUのベッドで眠っている冴島さんのところへ行くと心配そうに冴島さんを見つめる藤川先生がいた
すると、私がいることに気づいたのかゆっくり語り始めた。
藤川「なんでかな…今日に限って全部青だったんだよ、信号。」
そいえば2人は一緒に車で来てるんだっけ…?
と思わずそう思った。
普段、言い合いとかしていても実は仲がいいらしい
藤川「いつも車で通勤する道の。
俺たち、その時間だけなんだよ、2人で落ち着いて話せるの。」
そう、病院にいるとゆっくり話し合う時間なんてない。
ましてや病院の中では医者と看護師という関係だから
藤川「だから話そうと思ってたんだよ。
でもな、今日に限ってぜーんぶ青信号。
どう切り出そうと思っているうちに病院についちゃってさ。
一つでも信号が赤だったら俺、言えてたと思うんだよな。
“ お腹の子のためにヘリ降りてほしい”
って」
そう、人は今も未来も何が起こるかわからない。
今の私に藤川先生にかける言葉が見つからなかった。
そんなことを思っていると、
雪村「藤堂先生!秋本さん、意識回復しています…!!」
そのことを聞き、秋本の側に行き、
瞳孔を確認した
「吐瀉物の中にカプセルが残っていました。完全に溶け切る前に吐き出したのが幸いでした」
患者が目覚め、被害者は目覚めない
____神様は意地悪をしているのか。
看護師「秋本さんの奥様、いらっしゃいました。」
ICUの入り口を見ると、なんとも言えない顔でぺこりとこちらを見ていた
「こちらへどうぞ。」
秋本さんの奥さんを意識回復をした秋本さんのベッドの前へと案内すると共に、
白石先生がやってきた
白石「私が説明するわ」
「体調の方は大丈夫なの?」
白石「うん、もうすっかり」
「じゃあよろしくね?」
秋本さんについての説明を白石先生に任せ、
ラウンドに行ってこようかなっと廊下を歩く
「……………っ。」
まただ
昨日感じた目眩が私を襲う
けれど今日は少し違った
周りがグワっと縦に揺れているように見えた
「…と……とう……藤堂!!!」
誰かが私を呼んでいるように聞こえた
けど、私は苦しむ
「……………ゔっ。」
その後、私はどうなったのか、
わからなかった。
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ティラミス(プロフ) - はじめまして!コメントの返信、遅れてしまってすみません。読んでいただき、ありがとうございます!これからもよろしくお願いいたします。 (2020年5月16日 21時) (レス) id: e419a3644d (このIDを非表示/違反報告)
玄ちゃん(プロフ) - はじめまして(*^^*) 面白そうで読みました!更新楽しみに待ってます♪ (2019年8月17日 10時) (レス) id: b03705665b (このIDを非表示/違反報告)
ティラミス(プロフ) - Miraiさん» そう言っていただけて嬉しいです!更新待たせてしまってすみません。これからも応援よろしくお願いします! (2019年8月11日 14時) (レス) id: 24ff233a5e (このIDを非表示/違反報告)
Mirai(プロフ) - すごく面白いです!いつも更新まだかなーって楽しみにしています! (2019年7月29日 16時) (レス) id: e75f75ab25 (このIDを非表示/違反報告)
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