あなたに興味なんて…ない、 (ページ8)

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8~JMside~ ページ8

何でこんなことになってしまったのだろうか。

あのときは、パフォーマンスに夢中で、足元になんて意識はいっていなかった。

メインステージに向かって走っていたら、途中で右足が床につかなかった。

そう思った次の瞬間、俺はもう奈落に落下していた。

あまりに突然の事で、受け身を取ることができなかった。

今までに経験したことのない痛みだった。
あまりの痛さに、声も出なかった。

気を失っていたらしく、気がついた時には、もう病室のベッドをの上だった。

ペンのみんなに喜んでもらいたくて、何ヵ月もかけて、メンバーといろいろサプライズ考えたり、練習もいっぱいした。

それなのに、俺は、俺は…………

『クソっ！！』

この怒りをどこにぶつけていいのか分からず、怪我をしていない左手を力強く握って、机を叩いた。

自分でも驚くぐらいに、ものすごい音が病室に響いた。

すると、すぐに病室のドアが開いた。

「大丈夫ですか？！どっか痛みますか？」

ちょっと焦った様子で入ってきたのは、担当の看護師のAさん。

『あっ、すみません。大丈夫です。』

「そうですか、何かあったら遠慮せず、ナースコール押してくださいね。」

彼女は、ホッとした様子で、そう言って部屋を出ていった。

彼女は、全くアイドルに興味がないようで、俺のことは、完全に1人の患者としか見ていない。

ペンにこんな姿を見られるよりいいし、過剰な接触ないし、そうしていてくれるほうが俺としても楽だ。

興味がなければ当然のことかもしれないけど、彼女は他のメンバーの名前を知らないと言っていた。
それにはさすがに傷ついた。

グループ名は知っていたというが、俺の名前も担当になるまで知らなかったと言う。

ここまで、俺達のことを知っていてくれてない人がいるとは思っていなかった。

それを聞いたら、退院するまでに、何がなんでも俺達のことを知ってほしいと思った。

そう、俺達、防弾少年団の事を＿＿＿＿＿。