あなたに興味なんて…ない、 (ページ32)

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32~JM~ ページ32

「あっ、ジミナ。リハビリ終わったの？ごめんね、待たせちゃった？」

そう言いながらも、ヌナの歩くペースは変わることなく、ミンス先生と並んで歩いている。

すると、さっきまでは穏やかだったはずの心が、なんだかんだ黒く染まっていくような感覚が襲った。

『なんで勝手にいなくなるのさ。』

もう熱も下がったから、昨日であの約束は解除された。なのに、俺はそう言い捨てて部屋に戻った。

「洗濯とかしてたんだよ。それにその約束は昨日で終わったでしょ？」

そう言いながら、ヌナもすぐに部屋に入ってきた。

その後ろに、ミンス先生が続いてきて、ヌナを抜かして俺の隣にやってきた。

「ベット戻るか。」

笑顔でそう言って、俺を抱え上げベットに戻してくれた。

いつもならヌナがやってくれること、まあ結構な力仕事だし、男の人のほうがいいのは確かだけど、あまりいい気分ではなかった。

それからというものの、いつもの通り診察されて、いつもの通り終わりを迎えた。

「よしっ、体調はもう大丈夫そうだね。あとは、リハビリ頑張って、治していこ。」

そう言ってミンス先生は立ち上がり、ベットに横たわる俺に布団をかけてくれた。

「A明日時間あるか？」

先生だけが部屋を出ていくのかと思ったら、ヌナまで部屋を出ていこうとする。

「明日は夜からなら空いてますよ。」

そう答えながら、ヌナは足取りがおかしくなって、膝から崩れ落ちそうになった。

「ちょっ！！A？！」

それを先生が難なく支え、ヌナの体勢を戻す。
それを見て、また心に暗雲が立ちこむ。

「すみません、膝の力抜けました。」

ヌナは苦笑いを浮かべながらそう言った。

「ちゃんと休めよ？いくら当直だからって、休まなかったら、肝心なときに仕事できないだろ？」

「すみません……。」

ヌナはいかにもシュンッという音が合う反応を見せて、肩を落とした。

「またあの時みたいになるぞ。」

先生の言葉にヌナの表情が一気に曇る。

「ちゃんと自分の身体も気にかけなさい。」

「はい……。」

なんだろうか、この重たい空気は、俺には理解することのできない2人だけが知る事。

この2人の距離感には、ただただ心が鉛のように重くなっていくだけだった。