検索窓
今日:16 hit、昨日:28 hit、合計:257,412 hit

17 ページ17

予定より早い呼び出しに11階に戻ると、部屋の中はなんとも言えない空気に包まれていた。


最初のジミンさんのなんとも言えない笑顔から、この結果は予想できなくはなかったけれど、まさかホントにそうなるとは思っていなかった。


『では、お送りしますね。』

また、エレベーターに乗り、メンバーの皆さんを連れて地下に向かう。


『来週になれば、ベッド安静は終わりますし、少しずつリハビリも始まりますので、少しは元気になってくれると思いますよ。』


さっきは平気だった沈黙の空間も、いくら何でも、どんよりムードになってしまうと我慢できなくて、そう言ってみた。

すると、全員揃って、今にも目が飛び出そうなぐらいに目を見開いて私を見つめた。


『あの……、そんなに見つめられると……、いくら何でもツライのですが……。』


どんな表情をしていても、眩しすぎるオーラがあって、そんな人たちに一斉に見つめられると、さすがに怖い。

ペンの人だったら、ひとたまりもないんだろうな〜。


「「あっ、すみません。」」


私の言葉に全員がそう言って、一斉に今度は目をそらした。


「ぜひ、そうであってほしいです。…来週は朝から夜までスケジュール詰まってるので、再来週の空いてる時間に来たいと思います。」


と、少し困ったように笑いながら、ナムジュンさんがそう言った。

さっき、下でコーヒーを飲みながら、BTSの特集を組んでいる雑誌を読みあさったから、やっと、顔と本名が一致した。


『わかりました。では、またご連絡ください。』

エレベーターが地下に到着したことを知らせる。


「ジミナをよろしくお願いします。」


エレベーターを降りて、ナムジュンさんがそう言って頭を下げ、他のみなさんも、それにあわせて頭を下げてきた。


『はい。少しでも早く回復できるように、私も精一杯サポートさせていただきたいと思います。』


「お願いします。」

そう言って、メンバーの皆さんは車に乗り込んでいった。そして、最後に乗ったテヒョンさんが、満面の笑みでこちらに手を振る姿が、なんだかとても可愛らしかった。

でも、さすがに手を振り返すことはできないので、笑顔で見送った。

車が地下を出ていくのを確認して、ジミンさんが待つ、11階へ戻った。


このあと、全く予想もしていなかった事が起きるだなんて知らずに_____。

18→←16~JM~



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (157 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
952人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミルキー | 作成日時:2018年5月2日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。