11~JK~ ページ11
ソウル公演が終わって、今日は1日オフがもらえたから、ヒョンたちと一緒に、ジミニヒョンの御見舞に行くことになった。
ジミニヒョンの担当の看護師は1人だけで、その人が俺達を駐輪場に迎えに来てくれるということで、俺達はマネージャーに病院まで送ってもらった。
「ヒョン〜、大丈夫なんですかね?」
「ん?何が?」
病院に向かう車内で、テヒョニヒョンが、ユンギヒョンにそう尋ねた。
「いや、そのジミナの担当の看護師だっていう人。」
テヒョニヒョンの言いたい事はなんとなくわかる。
いくら、俺達に全く興味がないとはいえ、安心していいものなのだろうか。俺も少しは考えた。
「まあ俺も、正直信じらんないけど、大丈夫だから、もう4日も入院してるんだろ。」
たしかに、ユンギヒョンの言うとおりだ。
何か少しでもおかしなところがあれば、担当の看護師を変えてもらうか、病院を変えるかぐらいの事はするだろう。
「そっかー、そうだったらいいなー。」
ヒョンが、そんな事を言っていると、車は駐車場に入っていった。
中には、車は一台もなく、病院の入り口であろうところに、1人立っている人がいるだけだった。
スモークガラスのせいで、あまりはっきりは見えないけど、おそらくその人がジミニヒョンの担当の看護師なのだろう。
バンを降りると、その人は、俺達を一瞥し、軽く挨拶だけ言って、すぐにエレベーターへ俺達を誘導した。
エレベーターに乗っても、彼女は黙ったまま、上昇していく数字を見ているだけだった。
「ジミナの担当の看護師さんなんですか?」
と、テヒョニヒョンが尋ねてやっと、彼女はこちらの方に目を向けた。
そして、ヒョンを少しだけ観察するやような目で見て、何か思い出したかのような顔をすると、
「申し遅れました。ジミンさんの担当看護師を勤めさせていただいております、キム・Aです。」
Aと名乗った彼女は、改めて、俺達を観察するようにグルッと見回した。
彼女の一番近くに立っているジニヒョンとの距離は、30cmもない。
それでも、彼女は、目の色を変えることはない。
これほどまで、俺達に興味を示さない人などいるんだな。
と、ナムジュニヒョンと彼女会話を片耳に考えていた。
そして、エレベーターは到着したことを知らせた。
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作者名:ミルキー | 作成日時:2018年5月2日 8時