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章大の手術の日は私は彼の部屋で
彼の愛犬と待った。

携帯をテーブルの上に置き…
静かに過ごしていた。

今日はおじちゃんとおばちゃんが病院にいる。
事務所の方とかメンバーさんも数人…

私がいれば疑問に思われてしまうかもしれない。

あと、章大に頼まれた。

ワンコのお世話…。
“一緒におってほしい”って。

家主がいなくて不安そうなこの子を
膝の上で撫でながら、まだピクリともしない
携帯を眺めていた。


数時間後…


やっと携帯が震えた。


「も、もしもし…?」

安母「あっ、A?
手術…無事終わったで…。

章大…頑張ったで。
Aもありがとうね。」

「良かった…。」


おばちゃん達は近くのホテルに泊まるとの事で
私は身体から力が抜けてその場に座り込んだまま
動けなかった。

その後も、病院にお見舞いに行く事は
できなかったけど…章大から来る些細な報告を
毎日楽しみに過ごしていた。



そして…

待ちに待った退院の日。


どうしても仕事が休めなかった私は
終わり次第章大の家に急いだ。

今日は皆んながいるはずだから…
チャイムを鳴らす。

出たのは女の人の声で
少しフリーズした。


エントランスを抜け、玄関の前まで来て
ためらう。

さっきの人声は…知らない人だった。


意を決して押したチャイムに答えたのは
さっきと同じ声だった。



?「はーい?!えーっと…何さんだっけ?」


玄関のドアを開けたのは
明るい髪した、可愛らしい感じの女の人だった。


大「Aちゃんやろっ!?
お疲れっー、早よおいで!!」

後ろから大倉さんが現れた。

リビングに行けば…
私は知らない人だらけだった。

みんな大倉さんと章大との共通のお友達らしい。


安「A、お疲れ。
なんかみんな来てくれて…

こんなんなってもうた。」

「あっ、うん。お疲れっ!
退院おめでとう。」


もっと話したくて近くに寄ろうとしたら
間にさっきの女の人。

“ユキ”さんっていうらしい。

ユ「はい、それでは章大の退院を祝しまして
カーンパーイッ!!!」


もちろん章大はお茶。

私は勢いで待たされたチューハイ。
飲む気にはなれずそのままテーブルにおいた。


私だけ…取り残された気分だった。






「ごめん、帰るね。」



そう章大にだけ聞こえるように伝え
その場から逃げ出した。


帰り道私は…何故か涙が溢れていた。

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作者名:すばくら | 作成日時:2019年7月3日 5時

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