苦しいわけ ページ9
Aside
「ねぇ、夢ちゃん」
「好きなんだよ」
さっき、きょもに言われた言葉が頭の中で谺響する
当の本人はのうのうと車に乗り込んでハンドルを切っていた
苦しそうに見えたのは、
泣きそうに見えたのは、
私だけなのかもしれない
いつも以上に声を上げて話していたその姿は私が見た中で一番かっこよかったのかもしれない
車に乗り込む寸前、きょもの頬が濡れていると気づいたのは私だけなのかもしれない
案外きょもは、気づかないことが多いからな
って、きょもの事を振ったくせに、案外気にしてしまう
軽く息をついて、りょーくんの車へと戻る
今考えれば、ここはどこなのだろう
外へ出るのも面倒だから、そのまま車の中に乗り込んだけど気になって仕方なかった
車に戻ってきてから数分してりょーくんが戻ってくる
「あ、りょーくん」
「ん？」
今あった出来事をいえばいいのか、いわない方がいいのか
きっとみんなは前者をとるのだろう
私は、りょーくんに隠し事をしたくない
いつか言わない日が来るのなら、先に行っておいた方が楽だ
なんでもないと言って、家に着くまでは何も言わないでおこう
そう決めて、目を瞑った
「さっきの……誰だったんだよ………」
普段聞かない怒りや嫉妬が混ざった声が聞こえた
きっと私に聞こえないように呟いんたんだろうけど
赤信号で止まっていた車の中は、案外静かだから聞こえやすかった
寝よう寝ようと思って頑張って意識を飛ばそうとしても、結局は一睡もすることが出来ないままりょーくんの家に着いた
いつも通り助手席のドアを開けてくれたり、荷物を持ってくれたりってしてくれていたけど、やっぱりどこか苛立ちは募っているままらしい
りょーくんの家に入るのが怖いと感じているのは、私だけなのに
軽々と足を運んでいくりょーくんに比べて、重苦しく足を運ぶ私
これから言うことの、どこかに後ろめたいことでもあるからかもしれない
「はい、どうぞ」
りょーくんがドアを開けてくれて私が先に入る
怖いくらいにうるさく早くなった鼓動の音は、りょーくんには聞こえていないだろうか
リビングに入って、ソファに座る
お茶とココアを入れたコップを持ったりょーくんが私の隣に腰を下ろした
「りょーくん」
「ねぇ、駐車場で話していた男って誰？」
衝撃も驚きも何も感じなかった
やっぱり、りょーくんには隠し事が出来ないなって改めて気づけたから
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さな(プロフ) - 美紀さん» 返信遅くなってすみません！前の作品にもコメントをしていただきありがとうございます！！これからもこの作品を楽しみにしてください！！ (2020年1月19日 22時) (
レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - SnowMan大好きです最高です亮平くんと涼太君と翔太くん寄りのオール担当です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年12月22日 17時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 円周率好きな理系女子さん» はじめまして、コメントありがとうございます！阿部さん推しですか、一緒ですね（笑）参考にさせていただきます！まだまだ更新は出来ないのですが、これからもこの作品をお楽しみ頂けたらと思います！ (2019年10月1日 22時) (レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
円周率好きな理系女子 - 阿部ちゃん推しです！私もまだ学生なので、プロポーズとかよくわからないですが、デートの終わり際に念入りに組み立てられた愛の言葉でプロポーズとかはどうでしょう？どんな方法でも主人公ちゃんは泣いてしまいますね(笑)更新されるの待ってます！ (2019年9月29日 22時) (レス) id: 6ae8af2186 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 京北わかさん» 初めまして、コメントありがとうございます！参考にさせていただきます！これからもこの作品をお楽しみ頂けたらと思います！ (2019年8月6日 20時) (レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：wwssseee | 作成日時：2019年7月15日 23時
