【1度だけのお願い】 ページ28
「ありがとうございました」
律儀にお礼までする、夢田さん
どこかスッキリしている顔
でも、その瞳の中は悲しそうに揺れていた
まだ心の整理がついていないのだろう
裏山の公園…………
ふと思い出した昨日の佐久間との会話
本当にそこに手紙があるかなんて分からない
でも、佐久間を信じてみようと思った
いつも信じなかったわけなんかじゃない
佐久間の最期のお願い、必ず入ってる
それを俺は微かに感じた、昨日の会話の中で
一瞬だけ佐久間の顔つきが変わったのを俺はしっかりと捉えていた
「阿部さん……？」
不思議そうに顔を除く
その顔がたまらなく愛おしくなって
佐久間はこの感情を毎日抱いていた
その事実はないだろう
けれど、俺と佐久間が抱いている感情は少なくとも一緒だ
「ねぇ、夢田さん。裏山にある公園、着いてきてくれませんか？」
断られてもいい
断られたら、行く気は無い
俺が夢田さんの手紙を読むのを近くで見ていたように、夢田さんが俺への手紙を読むのを近くで見ていて欲しい
「うん……いい、よ」
少しだけ、敬語からタメへと変わってる口調
大きな大きな壁が、ほんの少しだけ崩れた気がしたのは俺だけなのかもしれない
俺は今、ちゃんと笑えているのだろうか
悲しそうな顔をしていないだろうか
家の鍵を閉めて、隣を並んで歩く
裏山の公園
昔みたいに小さな子供はいなくて、代わりに年老いた男性がベンチに座っていた
時折、苦しそうな表情で空を見上げては……
「ここ？」
「うん、そーだよ」
一本の大きな木の根元
少しだけ膨らんでいた
そこを掘り返すように手で土を除けていく
除けても除けても、缶箱は見つからない
「阿部さん…………？何してるの？」
驚いた表情を隠せずにいる夢田さん
それもそうだろう
このことは誰にも言っていない
自分自身の力で見つけたい
それなら、夢田さんについて来てもらった意味は無いだろう
「ちょっと、、ね笑」
夢田さんの顔は見えない
だからこそ、どんな表情をしているのかが分からず怖い
隣に来た優しい香り
佐久間とは違う、爽やかで優しい香り
風の強さによって、運ばれてくる香りの量は違う
「あ……った………………！」
掘り続けて、しばらく経った頃
多分、銀色であろう錆び付いた缶箱がでてきた
丁寧にその箱を開けると、何枚もの手紙が丁寧に折りたたんで入っていた
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美紀 - SnowMan大好きです最高です亮平くんと涼太君と翔太くん寄りのオール担当です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年12月22日 17時) (
レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - レモンさん» 泣けてくるシーン！？どこだ！？笑作った本人がよくわからなくなってくるよーな、この作品を見てくださってありがとうございます！無理をしない程度に皆様に満足いただけるような作品作り頑張っていきます！！ (2019年6月3日 22時) (レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - こんにちは。途中で泣けてくるシーンもありこの後のエピソードが気になります。無理はせず更新頑張ってください！ (2019年6月2日 13時) (レス) id: e5fea39f47 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 望愛さん» 本当ですか！？さなは、見たまんま？の阿部さん担（？）です！惚れちゃってぇ笑更新頑張ります！応援ありがとうございます！ (2019年5月22日 22時) (レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
望愛(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです…わたくし照くん担なんですけど、阿部ちゃんに惚れちゃいそうです、、ぐは(鼻血)更新頑張って下さい！ (2019年5月22日 20時) (レス) id: 75c0eead52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：wwssseee | 作成日時：2019年4月6日 19時
