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39. ページ40

TH side




『…いやだ』


「っ、!」





我を忘れて抱きしめてたAの身体を離して、

もう1回友達としてやり直したい、って申し出た。


でもAの口から出た答えは、ノー。


やっぱり許してもらえないの。

だってあんなひどいことしたんだもん。

当たり前だ。





「…そっ、か、ごめん、…また自分勝手だった、」


『テテばかなの?』


「…ごめんなさい、」





間を空けて立ってるAの顔が見れない。

こいつ学ばねーな、って呆れてる?


Aをぎゅーしてた時の温もりが消えて、冷えてく。

すーすーして、寒い。

いやだ、俺はAと離れたくない。





『テテ、こっち向け』


「なん、で…」


『殴るから』





ああ、さっき俺が言ったんだった。

後で殴って、って。

ほんとに殴られるとは思ってなかったけど。





『目つぶっといて』


「ん、」





殴られるとか、今まで経験したことないし。

今から殴られる、って分かってると余計に怖い。

Aに殴られるっていうのも、悲しい。


ごめんなさい、A。


ほっぺに手が添えられて奥歯に力が入る。





殴られちゃうんだ、って身構えた、


のに、





「っん、!?」


『っ、』





ついにやって来た感覚は、俺が思ってたのと違くて。

…ていうか、ほんとに全然違う。


Aは右利きだから、左のほっぺに強い衝撃が走るんだろうな、って思ってたのに。

実際、右のほっぺ殴られました、とかじゃなくて。




くちびる。

唇に、柔らかい感触。


これはあの日から忘れられなかった、Aの唇の感触。




目つぶっといて、って言われたのに、開眼した。

驚いて、なんでAがこんなことするのか分からなくて、

頭が追いつかなかった。





「な、なんで、え、?」


『…だから、1人で話進めんなよ』


「え、……え、?」


『友達になんか、なってやんねえ』





どういうこと、

頭が動かない。


目の前のAは、すごく真っ赤。





『……好きなのが、テテばっかだと思うな』


「へ、ぁ、A、?」


『…察して』


「そんなの、言ったら…俺、」





都合いいようにしか考えられない。

うそだ、





「A、俺のこと、好き、?っ」


『……すき、』





うそだ、


涙でAが見えなくなる。


なんで、なんでAも俺のこと好きなの?

女の子が好きなんじゃないの?


頭がパンクしておかしくなって、





「Aっ」





俺はまたキスした。

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リト - とても大好きな作品が見つかりました!他の作品も全て漁ります☀︎ (2022年4月13日 22時) (レス) id: 2df230b8f3 (このIDを非表示/違反報告)
sumiko(プロフ) - 素晴らしく良かったです。ご馳走様でした!! (2021年3月5日 23時) (レス) id: bc2f027781 (このIDを非表示/違反報告)
きよ - 更新ここまでほんっっっとにお疲れ様でした!これからも頑張って下さい! (2021年3月1日 21時) (レス) id: dec5fc1270 (このIDを非表示/違反報告)
sumiko(プロフ) - うわぁ。もう、続きが楽しみ〜。(≧◇≦) (2021年2月28日 23時) (レス) id: bc2f027781 (このIDを非表示/違反報告)
taitaitai_123(プロフ) - とても続きが気になります!更新楽しみにしてます! (2021年2月21日 17時) (レス) id: 02fd041d28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らぐまっと | 作成日時:2021年1月2日 10時

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