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貴「あ、えーっと……」
私は宿儺様のその質問に対し、目を逸らすので精一杯だった
宿「……具合は」
貴「あ、それはもう、すっかり大丈夫みたいです!宿儺様のおかげです、ありがとうございます!」
宿「本当か?まだ顔が赤いみたいだが…」
貴「え?…あ!!これは、その、風邪のせいでは無くて!本当に体調はもう万全です!!」
宿「……そうか。
まぁ、もう無理はしないだろうからな」
貴「?」
宿「これからは、もっと俺を頼ってくれるんだろ?」
貴「!
…………は、はい/////」
貴(やっぱり、昨日は熱があったから、あんなに素直に言えたんだ。もちろん、言ったことに偽りは無いけど、冷静な時に改めて言われると恥ずかしすぎる!)
宿「それで?さっきは布団から抜け出して何処に行こうとしていたんだ」
貴「えっ、えーと、体調は良くなったことですし、昨日の分の仕事も溜まってますし、それらを片付けてしまおうかな〜と……」
宿「それにしても早いだろ。まだ日すら昇っておらんぞ」
貴「それはそうですけど…」
貴(このままじゃ、私の心臓がもたないんです!)
宿「昨日はあんなに傍に居てくれと言っていたでは無いか」
貴「!!」
貴(あぁー!やっぱり覚えていらっしゃった。恥ずかしい、死にたい/////)
あわよくば、忘れてくれていないだろうかと思っていたが、そんな願いは虚しく、しっかりと宿儺様は覚えていたようだった
貴「………忘れてください、」
宿「? なにをだ?」
貴「ですから、その、私が宿儺様に、…傍に居て欲しいと…言ったことを///」
宿「………………無理だな」
貴「なっ!?」
宿「あの時のお前は、実に愛らしかったからな」ニヤ
貴「!!!/////
か、からかわないで下さい!!/////」
びっくりした勢いと恥ずかしさで、私は宿儺様から少しでも距離を取るように、掛け布団ごと上半身を起こした
すると、宿儺様も起き上がってしまったので、結局私と宿儺様の距離が広がることはなかった
宿「からかってなどおらん、本心だ。
普段からあれくらい素直だったらと思っているくらいにな」
貴「/////」
もう限界だった
本当に心臓が飛び出るのではないかと思うくらい、鼓動が激しかった
私は勢い良く立ち上がり、そのまま朝食の準備だとか適当な理由をつけて、ただただ顔を赤く染めながら急いで部屋から出ることしか出来なかった
部屋を出る時の「失礼します」という言葉が、いつもの3倍くらいの音量は出ていたように思う
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たわし - 尊い、、、。ぬふ、ぬふふ (2021年3月7日 14時) (レス) id: 6472def61e (このIDを非表示/違反報告)
さとる - 尊い泣ける (2021年3月7日 13時) (レス) id: 63ad36ada3 (このIDを非表示/違反報告)
yu(プロフ) - 一気読みしました!!すごいおもしろいです!! (2021年3月6日 22時) (レス) id: 96a71449d3 (このIDを非表示/違反報告)
三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2021年3月4日 3時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)
猫人形 元猫耳アヤツリ人形 (°∀° )(プロフ) - こういうの読みたかった!書いてくださりありがとうございます…> < 読んでいてとっても楽しいです!更新楽しみにしています! (2021年2月17日 6時) (レス) id: d4943c1156 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わさ | 作者ホームページ:http://sakikoni0708
作成日時:2021年2月13日 0時