ウチとアンタと、キミの言の葉10

第389話 ページ19

監督生side


これ以上先は私の世界の話だし、あまり長く話す気はない


だけど過去から運命が変わるきっかけになる事って自分の自覚とはお構いなしに進む事があるから、一応自分の事も最低限だけは話す


帰って眠りから明けたら、私は原因不明の昏睡状態に陥っていたみたいで目覚めを迎えてくれたのは私の大切な人だった


神崎「…！優！」


ユウ「…？神崎くん…？」


神崎「…良かった…

覚えてるか？お前突然家で倒れたんだぞ

親御さんも心配してた」


何が原因で眠ったのか、あるいは何が原因で自分が目覚めたのかも分からない


分からないけど、長い夢を見ていた記憶だけはあって、素直に私は自分の無事とその間の出来事を自分の物語として聞かせていた


ユウ「神崎くん、心配してくれてありがとう

私ね、ずっと長い夢を見ている間に、神崎君に会いたいって思ってたの

私の事「素直に言える事は大事な事だ」って言って、私の自分が嫌いな部分認めてくれたのは神崎くんだけだもん」


神崎「…なぁ、優

まだ早いかもだけど、結婚を前提にこれからも付き合っていかないか？」


ユウ「…！」


神崎「高校生が結婚なんて早い、って言われるかもしれないけど、お前は今年16になるだろ？

あと2年、俺の事待ってくれないかな？」


ユウ「…勿論だよ

…嬉しい」


その後の私がどういう人生を辿っていったかは皆の想像に任せる事に決める


結局私達の人生は私達の人生で、主演が違えばまた物語は異なる解釈で進んでいくものだろうから


人というのは皆、自分の物語を持って生きている


ユウ「私ね、大事にしたい言葉があるのっ！」


神崎「…？何だ？」


ユウ「「夢見ることができれば、それは実現できる」って！」


−−−−If you can dream it, you can do it.


(ウォルト・ディズニーの名言より)

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