ストーカー彼氏が甘すぎる。(桃)

○甘さ：11g ページ11

さとみside.

タイピングの音だけが響く。

正直、今日はやる気がない。

Aが得意先との話し合いがあるらしく、ここにはいない。

最悪。

まじで最悪。やる気もでないし。

最後の一行を打ち込んでついに限界が来て、ぐてぇーっと机に突っ伏している…と、

背中の方から“彼”特有のがさがさボイスが聞こえる。

こ「こんちわーー青柳戻りましたー。てか、さとみくんいる？」

さ「なんだよ、ころん…」

こ「うわ、不機嫌じゃん。」

そう言ってニヤニヤするころん。

コイツは気さくな感じが先方にウケたらしく営業成績も高い同期。

たまに彼女も交えて3人で飯に行ったりする。

さ「彼女が話し合いでいないんだよ…」

こ「は！？彼女！？」

ころんはもともと大きい目を開いて、驚いたような素振りを見せる。

あれ、言ってなかったっけ。

あ、誰にも言ってなかったわ、忘れてた。

横でぎゃーぎゃーところんが何か言ってるが、時々に相槌をうちながらスマホを除く。

GPSアプリを開いて、盗聴器を聞く機械に繋げたイヤホンで彼女のこえをきく。

そろそろ始まる頃だろうし。

少しの雑音は入るがしっかり声は聞こえる。

GPSアプリで見る限り、会社からも近い店らしい。

相手は……苺山か…。

そりゃまずいな…。

もう昼だし、ころんもいるし。

さ「…よし、ころん。行くぞ。」

こ「は！？ちょっ、待ってよ！！」

バタバタと後からついてくるころんを尻目に、彼女の声を聴きながらお店に向かった。










間に合うといいな。





￣￣￣￣
久しぶりの更新すみません…。

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