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｢仕事とか、大丈夫ですかね？どこにも連絡出来なかったでしょうし…｣
｢あ、いえ。今は仕事してないので、心配ご無用です。｣
へ、と目をまん丸とさせたのを私は忘れない。表情に出やすいのは可愛らしくていい事だが、大人になって社会に出ると案外大変だぞ、と心の中でこっそりと思う。
「環境を変えたくて辞めただけで、またすぐに仕事を始めますよ。」
「え？あ……すみません」
しっかりしているのに素直で直球な言葉を投げてくる所に若いなぁ、と感じてしまった私はやはりもう歳なのだろうか。
それにしても、私が強制シャットダウンする前に見たあの男の姿が見当たらない。守ってくれたことには感謝しかないが、顔くらい見せて欲しいものだ。
目の前に座る少年とあの男がどういう関係なのかも分からないまま、それから十分程彼と談笑をしていた。
あんまり女の子得意じゃないんだろうな、と絶対に本人には言えないような偏見を頭の中に並べていると、ガラリとドアの開く音が聞こえた。完全個室のこの病室に入ってくる人は看護師さんや先生以外には、きっとあの男しか居ないのであろう。
初めて見た銀髪と吸い込まれそうな赤い目はまるで鬼のようだった。死んだ魚の目とそっくりな癖してはっきりとさせた瞳や、通った鼻筋、薄い唇、こういう人を美形と言うんだとこの歳にして知ることになった。否、知っていたのかもしれない。あの男も二枚目だったし、顔はタイプだったし。
｢あァ姉ちゃん。体調は大丈夫か？｣
｢…まぁ、なんとか？｣
｢なんで疑問形？まぁそうだよなぁ、平和に暮らしてたのにあんな物騒なもん見るとか溜まったもんじゃねぇよなァ…ウンウン｣
いやお前がやったんだろ、という刃物のように突き刺せそうなほど鋭いツッコミは、私の脳内で行われるだけだった。
｢あの、ご職業は何を…？｣
｢え？あぁ、かぶき町で万事屋やってんだ。｣
ほらよ、そう言って名刺を手渡された。
万事屋 坂田銀時
どこかで聞いたことのあるような、ないような、チグハグだらけの私の脳内から明確な答えを導き出せることはまずない。考えるのをやめた。
身体に異常は見られないし、ショックで倒れたとかだろう。入院代とかかかったりするのだろうか。そういえば、あの後どうなったのか。聞きたいことは考えれば考えるほど出てくるのに、口からは何も出てこない。
｢(まぁ、いっか。)｣
あの時のんだアルコールの味が這い上がってきたようだった。
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湯木(プロフ) - ゆうひさん» 返信有難うございます( ；； )本当の事ですよ！この小説の設定が私の性癖に刺さりすぎて辛いです.......季節の変わり目で風邪の引きやすい季節になってきているのでゆうひさんのお身体に負担がかからないぐらいで更新頑張ってください！応援してます！ (2019年5月24日 23時) (
レス) id: 8f94a810be (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - 湯木さん» 飛んできてくれてありがとうございます~!!私が銀魂夢を書き始めた頃からお世話になってる愛しのお友達ちゃんです笑エモさを感じてくれてめちゃくちゃ嬉しいです~!!!!ﾜｰ!!本当のことならば幸せです… (2019年5月24日 0時) (レス) id: cee43a9737 (このIDを非表示/違反報告)
湯木(プロフ) - 堕天使さんの所から飛んできました！堕天使さんの作品を読む前に題名が目に付いて後で読もうと思っていたのですがまさか堕天使さんのお友達だったとは！！ほんとにエモくて死にそうです.......。類は友を呼ぶって本当なんですね！ (2019年5月24日 0時) (レス) id: 8f94a810be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうひ | 作成日時：2019年5月19日 23時
