才媛のヴァイオリニスト[Alan_S] (ページ10)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:49,085 hit

秘密ページ10

『あなたがたに教える筋合いはありません。』

自分がヴァイオリニストだったという過去を消し去りたい、いや自分に言い聞かせるために冷たく言い放った。

ジェネは少し唖然としていたが、なぜか...

裕｢なんやそれ～｣

『へ？』

裕｢そんなんあるって言うてるようなもんやんな！｣

『あ...』

龍｢ホンマや！やっぱ裕太くん天才や。｣

玲｢いやいや、誰でもわかるだろ。｣

涼｢まぁまぁ。｣

言い方がキツくなったが、これで諦めてもらえると思っていたのに予想に反してジェネはあっけらかんとしている。

亜｢こうなったら教えてくれるまで離れるわけにはいかないよね。｣

隼｢そうだね。聞かせてくれるまで毎日ご飯一緒だぞ！｣

『いや、あの...』

涼｢あっ、ちょ！時間！教室戻るぞ！｣

裕｢やばいやん！あと3分で授業始まるわ！｣

気づけば予鈴もとっくに鳴っていて、授業開始までわずか。
急いで片付けて教室に戻ったものの...

時間には間に合わず、ジェネに地味女子が1人だけ混ざっている謎な状態で静かな教室に駆け込んだ。

先｢もう授業始まってますよ。｣

亜｢はい！すみませーん！｣

隼｢次からは気をつけまーす！｣

先｢オーケストラ部のあなた達なら大丈夫だと思うけど...Aさん。
あなたはただでさえ成績悪いんだから！
最近授業サボってるって聞いたし、遅刻までするなんて本当に信じられません！｣

涼｢まぁまぁ、先生。怒ったら先生の綺麗なお顔にシワが残ってしまいます。｣

先｢涼太さん...｣

涼｢みんなもごめんね(ﾆｺ｣

｢｢ぜ、全然大丈夫です...♡｣｣

さすがジェネ。先生もメロメロ。

まぁやっぱり私に目をつけてる人は、ジェネと昼休み一緒だったことが気に食わなかったみたいで私のこと睨んでたけど。