き ら い . ページ3
* * *
「志麻くん嫌い!」
「俺もA嫌や!嫌い!」
「…何してるん?」
重たい瞼を擦ってリビングに行けば、何やら言い合ってる二人。
朝っぱらから何しとんねん…普通に近所迷惑やろ。そもそも志麻くんはなんで朝から僕の家に居んねん。
嫌い嫌い言い合って、コイツら何してるんだ?
「嫌いだよゲーム!」
「愛してるよゲーム的なやつか」
「察しが宜しい!先に泣いた方が負けなんやで!」
ルールは先に泣いた方が負けだけらしい。実に単純。
てかそれ、僕勝てそうやん?
Aの腕を引いて、耳の辺りで
「…お前のこと、嫌いやねんけど」
と、僕にしては珍しいと思われる低音で呟いてみる。
しばらく唖然としてるAは、度々泣き始めた。
「嫌や、お兄ちゃん嫌いにならんとってぇ」
「嘘やって。んな真に受け止めんでよ」
嫌や嫌や言って抱き着いてくるAの頭を撫でていると、後ろから肩を叩かれる。
志麻くんなのはわかってたので、あまり警戒せずに振り向けば目の前には彼の顔。
「俺、センラくんのこと嫌いや」
真面目な顔して言われたその言葉。
いやゲームなのは知ってたけど、あまりにも現実味がありすぎて。
つい涙が溢れた。
「…え」
「……ちょ、待って、泣かんといてよ!?」
慌てて謝ってくる志麻くんに殴りを入れて、Aを味方につける。
「志麻くんのアホ!お兄ちゃん泣かせんといてよ嫌い!」
「へぇ〜?口の聞き方がなっとらんなぁ」
ニヤニヤした気持ち悪い顔の志麻くんが、Aを連れて階段を上っていった。
「…え、嘘やろ?朝からやめてや!!!」
部屋に行った二人を後で叱ったのは言うまでもない
* * *
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kAna(プロフ) - +坂月さん» おばあちゃんになってでも待ってますね!!← (2019年2月14日 21時) (レス) id: a7122331de (このIDを非表示/違反報告)
+坂月(プロフ) - kAnaさん» kAnaさん〜!ありがとうございます!地道な更新となりますが、気長に待ってて頂けると嬉しいです! (2019年2月14日 20時) (レス) id: 853a0afff7 (このIDを非表示/違反報告)
kAna(プロフ) - 尊し!!!!!!最高です!!!!(´;ω;`)素敵な作品を作ってくださりありがとうございます!! (2019年2月14日 19時) (レス) id: a7122331de (このIDを非表示/違反報告)
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