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八十 ページ5

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「すみません、助かりました」



店は閉まり、着替えている最中に女に謝罪した。



「別にいいのよ。それにあの人、面倒なお客さんの一人だし。特に新人いびりが凄くて」



おりょうは困ったような顔をして、眉を下げた。
そういえば、とおりょうは声を上げる。



「Aちゃん、この前坂本さんと一緒に来てた?私、坂本さんの卓にいたから他の卓をぼんやりとしか見てないんだけど」



「…ええ。陸奥さんと別の卓にいました」



見られたくない姿を見られ、思わず溜息をつく。
嘘をつく必要もないため、ぼそぼそと小声で答えた。



「そういえば、坂本さん。私に結婚して〜とは言ってたけど、それは皆に見られてる時だけで、卓でお話してる時は、そんなこと一言も言わなかったのよね」



珍しいなあと思ってたけどとおりょうは宙を見つめた。

続けて、



「おりょうちゃんも好きじゃけど、もっと面白いのに出会ってのうとかなんとか。あの人、彼女でもできたのかしら」



と不思議そうに語る姿に、Aは飲んでいた茶を吹き出した。
けほけほとむせれば、周りの他の同僚が心配そうにAの背中を叩いた。




「帰りに陸奥さんに尋ねたんだけど、さあって羽生らかされちゃって。帰りといえば、あの陸奥さんに介抱されてた潰れてたのって…」




「恥ずかしながら私ですね」




「お酒人並みに飲めるのに、どうしてあんななるまで飲んでたのよう」




(アンタのせいですよ)



なんて口が裂けても言えず、Aは黙り込んだ。

坂本がおりょうに何を話していたのが気になり、




「もっと面白いのってどんな人だって言ってたんですか」




と尋ねれば、おりょうはふふふと笑う。


 

「金剛石のとびきりいいのって言ってたわね。小さい癖に意外とやり手でのうってね」




おりょうのその言葉を聞き、暖簾を潜ってきたお妙が、




「その金剛石、意外と私達の知ってる子だったりしてね」




とにっこりと笑いかけた。

おりょうは不思議そうに首を傾げた。

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Nattu(プロフ) - connyさん» connyサン!再度コメントありがとうございます。嬉しいです^^いつの間にか4作目で、私自身いつ終わるんだろこれ…状態なので何シーズン続くか未定です笑 これからも温かく見守っていただけると幸いです* 長きに渡るこの作品を読んで下さり誠にありがとうございます (2021年3月3日 12時) (レス) id: 8022db4695 (このIDを非表示/違反報告)
conny(プロフ) - シリーズ4個目…本当にすごいです…!続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年3月3日 0時) (レス) id: 712cd20bd6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Nattu | 作成日時:2021年2月25日 21時

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