検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:16,128 hit

九十三 ページ18

.



「何でこんなことしてんだろう」



Aは椅子に座り、楽しそうに遊ぶ子供達を見つめていた。
子供が多く集まり、身体を涼ませる夏を象徴する場所。



「…銀さん、助けて貰ったお礼は確かにしますけど、何でここでこんなことしてるんですかね私」



「るせえなあ。暑い場所苦手なんだろ、お前。外で働くより全然いいだろうが」



銀時はチューペットを咥えながら、だるそうに水面を見つめていた。

夏の風物詩。
プール遊び。
A達は、プールでの監視員を勤めていた。
以前、万事屋三人は勤めていてやらかしたことがあるようで、大人しく仕事をしていた。

日中、ひの屋で働く日が少なくなることを日輪達に伝えれば、


「あら、そうなの?じゃあ、晴太と月詠にたまに遊びに行かせるわね」


とすぐに許可がおりて。



「Aちゃん!!来たよ〜!」



晴太が手を振りながら、こちらに走って向かってくるのが見えた。



「ちょっと、走ったら危な」



走ってくる晴太を止めようと、足を向ければ、



「うわっ」



時すでに遅し。
晴太は濡れた地面で足を滑らせる。
慌てて、Aは晴太を抱き抱えるも、



「へっ?」



「えっ?!?Aちゃ?!」



足を滑らせ、身体のバランスを崩す。
晴太を抱き抱えたまま、地面と衝突した。


「いっっつつつつ。晴太君大丈夫??」



「大丈…わ…」



晴太の顔は、Aの胸元にあって。
水着を着ていたが、露出する胸に、鼻からだらだらと血が流れる。



「わー!!晴太君打ちどころ悪かった?!大丈夫?!」



「何、てめえはToLOVEる起こしてんだ」



銀時は呆れたように晴太の首根っこを掴んだ。



「Aちゃん、ごめ…」



「大丈夫!大丈夫!怪我がないなら別に!」



「晴太が大丈夫なら、俺も大丈夫だな。よしA、俺もぱ」



言葉を遮るように、クナイが銀時の額に刺さる。
月詠は呆れたように溜息をつき、晴太を拾い上げた。



「ぬしのはToLOVEるではありんせん。確信犯じゃ。よう、A。うまくやっておるか」



スタイルの良い月詠を見て、Aは自分の胸元を見た。


(ぱふぱふできるほど持ち合わせてないんですけど)



口を尖らせて、



「なんとかうまくやってますよぅ」



と不機嫌になって言えば、月詠は首を傾げた。


(もう少し、女らしくなればもっと見てもらえるのかなあ)


女として憧れる月詠を見て、Aは物思いにふけていた。

.

九十四→←九十ニ. アイスが溶けたとき編



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
54人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂本辰馬 , 坂田銀時
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Nattu(プロフ) - connyさん» connyサン!再度コメントありがとうございます。嬉しいです^^いつの間にか4作目で、私自身いつ終わるんだろこれ…状態なので何シーズン続くか未定です笑 これからも温かく見守っていただけると幸いです* 長きに渡るこの作品を読んで下さり誠にありがとうございます (2021年3月3日 12時) (レス) id: 8022db4695 (このIDを非表示/違反報告)
conny(プロフ) - シリーズ4個目…本当にすごいです…!続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年3月3日 0時) (レス) id: 712cd20bd6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Nattu | 作成日時:2021年2月25日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。