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「掘削機いらずだな」
「すごい！ありがとうございます！」
「も〜俺様のマジックが瓦礫だらけよ」
ミスターが作り出してくれた地下空間は十分な広さまで拡張することができた。
入り口は地下倉庫の大きな本棚でしっかり隠しているので簡単にはバレないはず。
事前に用意していた必要物資も運び込んで私たちの隠密生活が開始した。
「コピーの奴ら、偽物だとバレないといいが…」
「階段から転げ落ちたりでもしなければバレないでしょう」
ダンボールから物資を取り出しながら、こんな環境で過ごすことになって申し訳ないなと考える。
でもヒーローたちがいつ仕掛けて来るかがわからないからこうするしかなかった。
奴らは何故すぐにでも動かないのだろうかと考えた時に思い当たる理由は2つ。
一つ目はホークスが情報を収集している最中でまだ十分な対策を立てられないから。
二つ目はこちらの11万人という戦力に対しヒーローたちの戦力増強、各事務所への協力要請に時間がかかっているから。
そしてこれは蛇足だが、トゥワイスさんの個性は危険視されているものの本人の性格はあまり危険視していないように思える。
これが弔さんのように個性も危険で思想も危険であれば早急に手を打つ必要があるだろうが。
でもまぁ、マキアと戦っていた時よりはマシだ。
屋根はあるし寒くないし眠い時に眠れるし食料も豊富、あの生活に比べればこの地下生活も悪くない。
「さぁミスター！掘削再開です！」
「え！？まだやるの！？」
「もちろんです！」
そのマキアも味方になったことだし最大限に利用させてもらおうではないか。
現状奴らが最も恐れているのはトゥワイスさんの個性、ならばその個性の恐ろしさを遺憾なく発揮してもらうのだ。
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作者名：さかさま | 作成日時：2022年4月20日 22時
